「大学受験の勉強スケジュールはどうやって立てればいいの?」
「そもそもどうして勉強スケジュールが大切なの?」
「スケジュール通りに勉強を進められるか不安……」
このような疑問や不安を抱えている方もいるでしょう。
大学受験対策は限られた時間の中で効率的に進めなければならないため、勉強スケジュールを立てることが大切です。
今回は、大学受験に向けた勉強スケジュールの立て方を、学年や教科、志望校などさまざまな角度から解説
します。
自分に合った勉強スケジュールを立て、志望校合格を目指しましょう。
この記事の目次
大学受験対策で勉強スケジュールを立てるべき3つの理由
大学受験のために勉強スケジュールを立てるべきとされている理由として、以下3つが挙げられます。
- 志望校合格には計画的な学習と時間管理が重要だから
- 学力や苦手を踏まえた対策で勉強効率が上がるから
- 計画的な学習は精神面での安定につながるから
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
志望校合格には計画的な学習と時間管理が重要だから
大学受験に充てられる時間は無限ではないため、限られた時間の中で計画的に学習を進める
必要があります。
「入試の時期までまだ時間の余裕があるから間に合うだろう」と思う方もいるかもしれませんが、平日は学校があるため、受験勉強に充てられる時間は多くありません。
特に、高校1・2年生の間は部活動があり、休日の学習時間すら満足に確保できない場合もあります。
目標を設定し、計画的に学習を進めなければ、受験までに必要な学力が身につかないといった事態にもなりかねません。
大学受験対策では、具体的な計画に基づく勉強スケジュールと、効率的な時間管理が大切です。
学力や苦手を踏まえた対策で勉強効率が上がるから
受験勉強においては、現在の学力や苦手科目を考慮して勉強する
ことが大切です。
たとえば、まだ基礎が定着していないにもかかわらず応用問題に取り組むといったスケジュールを立ててしまうと、勉強の効率が下がったり、やる気や自信をなくしたりすることもあります。
また、具体的な計画を立てずに受験勉強を始めると、優先度の低い勉強にばかり時間を割いてしまい、本当に必要な勉強が間に合わなくなるといったことにもなりかねません。
そのため、学力や苦手科目を踏まえたスケジュールを立てることで、その後の学習でつまずくことが減り効率的に受験勉強を進められるでしょう。
計画的な学習は精神面の安定につながるから
勉強スケジュールを立てることは、受験勉強中のメンタル維持にも効果があります。
試験当日までに十分に勉強できる計画があることや、計画通りに学習できている充実感は、精神的な安定をもたらすでしょう。
また、いきなり1日何時間も受験勉強をするのはハードルが高く、挫折につながる可能性があります。しかし、スケジュールに沿った勉強が習慣化されていれば、学習時間が増えた場合でも大きなストレスにならず、スムーズに取り組める
でしょう。
大学受験に向けた勉強スケジュールを立てる3つのポイント
勉強スケジュールを立てるうえで意識したいポイントは、次の3つです。
- 最終目標から逆算する
- 科目・単元の特性を踏まえて時間配分をする
- 進捗に合わせて柔軟にスケジュールを調整する
ポイントを押さえたスケジュールで、限られた勉強時間を効率的に使いましょう。
1.最終目標から逆算する
勉強スケジュールを立てるにあたってまず重要なのが、志望校合格をゴールに設定し、そこから逆算してやるべきことを具体化する
作業です。
具体化する手順は、以下を参考にしてください。
- 志望校の過去問や合格最低点などを分析する
- 現時点の学力との差や勉強が足りていない分野を把握する
- どの科目にどれだけの時間が必要かを計算する
- 「いつ・何を・どこまで」勉強するかを具体化する
試験当日までにやるべき勉強と費やす時間が明確になっていれば、志望校合格に必要な内容を網羅した勉強スケジュールを立てられるでしょう。
2.科目・単元の特性を踏まえメリハリある時間配分をする
大学受験の勉強スケジュールを立てる際は、科目・単元の重要度や自分の習熟度に合わせて時間配分を考えることも大切です。
どの科目も均等に勉強するのではなく、苦手な科目や伸びしろがある科目に多くの時間を費やすようにすると、限られた時間を上手に活用できる
でしょう。
また、各科目の配点傾向によっても勉強スケジュールは変わってきます。
志望校の試験科目や配点に応じ、点数を取るべき科目・単元の勉強を重点的に行えるようスケジュールを立てましょう。
3.進捗に合わせて柔軟にスケジュールを調整する
勉強スケジュールは立てて終わりではなく、実際の学習の進捗に合わせて都度調整することも大切です。
最初から完璧なスケジュールを立てることは誰にとっても難しく、計画通りに進まないことも多いでしょう。しかし、計画通りにいかなくても焦る必要はありません
。
勉強を進める中で、時間をかけたい科目や単元などが変わる場合もあるため、そのたびに見直しや調整を行い、自分に合ったスケジュールで進めることが重要です。
ただし、スケジュール調整に時間を割きすぎてしまうと学習時間を圧迫するため、あまり時間をかけないよう注意が必要です。
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【学年別】大学受験に向けた勉強スケジュールの立て方
最適な勉強スケジュールは、学年によって異なります。
大学受験に向けた勉強スケジュールの立て方を学年別に紹介しますので、ぜひ自分の学年に合った勉強スケジュールの立て方をチェックしてみてください。
- 高校1年生:基礎固めと学習習慣の定着に取り組む
- 高校2年生:志望校を決める&苦手を克服しておく
- 高校3年生:演習量を増やして得点力を高める
高校1年生:基礎固めと学習習慣の定着に取り組む
高校1年生では、基礎固めと学習習慣の定着をしっかり行いましょう。
志望校や本人の学力にもよりますが、1年生は受験までに時間の余裕があるため、受験生のように毎日ひたすら勉強する必要はあまりありません。
学校の授業をしっかり受けて基礎固めをし、自宅では少しずつ学習習慣を定着させるよう心がける
と、以降の受験勉強がスムーズになります。
以下は、高校1年生におすすめの1週間の勉強スケジュール例です。
また、勉強と部活動などを両立できるよう、スキマ時間を活用するなどして無理のない範囲で勉強する習慣をつけるようにしましょう。
高校2年生:志望校を決める&苦手を克服しておく
高校2年生では、志望校の過去問研究や苦手克服を視野に入れた勉強スケジュールを立てるのがおすすめです。
そのためには、まずゴールとなる志望校を具体的に決めておくとスムーズです。
志望校に迷っている段階でも、「文系・理系」「私立・国公立」「志望校の偏差値」などの要素を決めておくと、より効果的に受験対策を行えるでしょう。
以下は、高校2年生におすすめの勉強スケジュール例です。
高校2年生では、高校1年生と同等の勉強時間を確保しながら、過去問研究や応用問題の演習、受験対策にも着手
しましょう。
難関大学を狙う場合は高校1年生で志望校を決めておくと◎
難関大学を狙う場合は、高校1年生の段階で志望校を決定しておく
のがおすすめです。
難関大学は、難易度が高いのはもちろん、出題範囲が広い傾向にあるため、なるべく早い段階から受験対策を行う必要があります。
志望校や学部によっては先取り学習が必要となる場合もあるため、なるべく早く基礎固めを行い、残りの時間を演習や過去問に充てるようにしましょう。
高校3年生:演習量を増やし得点力を高める
高校3年生は部活も引退し、志望校合格に向けて本格的に受験勉強を始める段階です。
演習問題を解く量を増やし、これまでに固めた基礎をアウトプットして実践力を付けていきましょう。
そのためには、基礎固めや苦手分野の克服を遅くとも夏休みの間には終わらせておきたいところ。
その後は応用問題や志望校の過去問をやり込み、得点力をどんどん高めていきましょう。
以下は、高校3年生におすすめの勉強スケジュール例です。
高校3年生では、1・2年生に比べて一気に勉強時間が増えます。国公立大学や難関私立大学を目指す場合は1日に8~10時間程度勉強することを目安にするのがおすすめ
です。
自宅で学習に集中できない場合は、塾・予備校の自習室や図書館などを活用しましょう。
【教科別】大学受験に向けた勉強スケジュールの立て方
大学受験の勉強は、教科ごとに勉強スケジュールの立て方を工夫することが大切です。
教科ごとにおすすめの勉強スケジュールの立て方は以下を参考にしてください。
- 英語|反復練習で言語に慣れる
- 数学|定理・公式を理解し応用できるようにする
- 国語|分野ごとに勉強の時間配分を工夫する
- 理科|図表を読み解くための基礎知識をつける
- 社会|長期的な視点で計画的に暗記する
具体的なスケジュールの立て方について、詳しく見ていきましょう。
英語|反復練習で言語に慣れる
大学受験の英語は、とにかく反復練習で触れる機会を増やし、言語そのものに慣れることが大切です。
図表を含む長文を素早く読むためにも、文章中の単語の意味を即座に理解できるだけの語彙力が必要となります。
英単語や文法はなるべく高校3年生の夏休みまでに学習を終え、夏休み明けからはリスニングや長文読解の演習に時間を使えるよう、勉強スケジュールを立てましょう。
語彙力は一朝一夕で身につくものではないため、通学時間や寝る前などのスキマ時間を活用し、コツコツ暗記を進める
ようにしてください。
数学|定理・公式を理解し応用できるようにする
数学は、定理や公式を理解したうえで、それらを応用できるようにする必要があります。
そのため、高校1・2年生の授業で習った定理や公式をその都度しっかり復習して定着させ、高校3年生では演習や応用問題をスムーズに解けるようにしておきましょう。
文系は数ⅠAと数ⅡBCの共通テスト対策のみで問題ありませんが、試験科目に数Ⅲがある理系は先取り学習が必要な場合もあります。
理系では数学の配点が高いケースも多いため、他の科目よりも数学に充てる時間を増やすように勉強スケジュールを立てる
のも選択肢の一つです。
国語|分野ごとに勉強の時間配分を工夫する
国語には「現代文」「古文」「漢文」の3つの分野がありますが、分野ごとに特徴が異なるため、勉強の時間配分を工夫する必要があります。
現代文の成績は短期間では伸びないため、高校1・2年生の早い段階から少しずつ文章構造の理解を進めていかなければなりません。
さまざまな評論文・小説文を読んで読解力を鍛え、少しずつ点数を伸ばしていきましょう。
一方、古文と漢文は必要事項を確実に覚えきることが得点アップのカギです。
高校3年生の夏休みまでになるべく単語や文法・句法を暗記する
よう、勉強スケジュールを立てると良いでしょう。
理科|図表を読み解くための基礎知識を付ける
大学受験の理科は、ただ基礎知識を暗記すれば良いわけではなく、知識や公式を使いこなす能力も必要です。
基礎知識の定着を早めに行い、残りの時間を演習や応用問題を解く時間に充てましょう。
また、理科は文系と理系のどちらを志望するかによって勉強スケジュールの立て方が異なるため、注意してください。
まず文系の場合、理科は共通テスト(基礎科目)のみのため、高校3年生の夏休みまでに基礎固めを行い、休み明けからは演習をこなすスケジュールがおすすめです。
理系の場合は、共通テスト(専門科目)に加えて、志望校によっては二次試験や個別試験でも理科が必要な場合があります。
高校3年生で新たに学習する分野もあるため、高校1・2年生の間に習った部分の基礎固めをしっかり行い、高校3年生では暗記ばかりに時間を取られない
ようにしましょう。
社会|長期的な視点で計画的に暗記する
社会は覚える項目が多い分、暗記量が得点につながりやすい科目です。
膨大な量を短期間で覚えるのは難しいため、長期的な視点で計画的に暗記を進められるよう勉強スケジュールを立てる必要があります。
高校1・2年生の間は授業で習った部分をしっかり復習して定着させ、3年生ではこれまでのおさらいと深い知識の定着
を行いましょう。
ただし、学校の進度に合わせて勉強していると、受験範囲の学習が終わるのが受験直前になることも珍しくありません。そのため、完全に授業ペースに合わせることはせず、3年生の夏までに受験範囲が終わるよう、予習して進めておくのがおすすめです。
また、志望校によっては論述問題が出題される場合もあるため、対策に時間を割けるように早い段階から暗記を進めるのがおすすめです。
ただし、一日中暗記ばかりするのは大変なため、スキマ時間を活用してコツコツ暗記を進めると良いでしょう。
【志望校別】大学受験に向けた勉強スケジュールの立て方
志望校によって必要な科目や出題の傾向は異なるため、勉強スケジュールの立て方を工夫するとスムーズに学習を進めやすくなります。
志望校別の勉強スケジュールのポイントは、次のとおりです。
- 国公立大志望者|多くの受験科目を効率的に勉強する
- 私立大志望者|志望校に合わせて勉強時間の割合を工夫する
自分の志望校に合わせた勉強スケジュールで、効率良く受験勉強を進めましょう。
国公立大学志望者|多くの受験科目を効率的に勉強する
国公立大学を志望する場合は、6教科8科目の共通テストに加えて二次試験対策を行う必要があります。
そのため、しっかりとスケジュールを立てて効率的に勉強しないと、試験本番に間に合わない可能性もあるでしょう。
スケジュールの立て方は、以下の手順を参考にしてください。
- 志望校の各科目のボーダーラインと自身の学力との差を把握する
- ボーダーラインを超えるためにするべきことを洗い出す
- 伸びしろがある・配点が高い科目を把握する
- 共通テスト(1月中旬)と二次試験(2月下旬~3月中旬)までの残り時間を計算する
- それぞれの試験に間に合うように、3の科目を中心に勉強スケジュールを組む
学習習慣をつけるためにも、なるべく早いうちから受験対策を始める
のがおすすめです。
高校1・2年生のうちから少しずつ始めれば、余裕を持って受験勉強を進められるでしょう。
私立大学志望者|志望校に合わせて勉強時間の割合を工夫する
私立大学志望者は、共通テストを利用するかによって受験に必要な科目が変わるため、志望校に合わせて勉強時間の配分を工夫する必要があります。
共通テストを利用しない場合、受験科目は1~3科目なので、国公立大学志望に比べて科目数が少なくなります。
ただし、科目数が少ないからといって勉強時間が短くなるわけではありません。
私立大学の入試は科目が少ない分、求められるレベルが高い傾向にあります。そのため、高校3年生の夏休みまでに基礎固めを終わらせ、秋以降は志望校の過去問を解き進める
スケジュールを立てましょう。
また、最近は共通テストの結果を利用する私立大学も増えています。共通テストを利用する場合は、その対策にも勉強時間を割く必要があります。
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大学受験勉強を計画通りに進める3つのポイント
大学受験勉強を計画通りに進めるには、ポイントを意識して勉強することが大切です。
大学受験勉強を計画通りに進めるためのポイントは次のとおり。
- 無理なくこなせるスケジュールを設定する
- 苦手科目・分野には十分に時間を確保する
- スキマ時間を活用する
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
1.無理なくこなせるスケジュールを設定する
勉強計画を立てる時はモチベーションが高まっていることもあり、つい無理なスケジュールを立ててしまいがちです。
しかし、無理なスケジュールはモチベーションの低下や、自由時間・睡眠時間の不足によるストレスの原因になりかねません。
そうしたことを避けるために、毎日根を詰めて勉強するのではなく、「日曜日は復習を中心とした勉強の予備日にする」などのようなゆとりのあるスケジュールを立てることが大切です。
スケジュールにゆとりがあれば、体調を崩したり急な予定が入ったりしても調整ができるため、ストレスなく受験勉強を進められる
でしょう。
2.苦手科目・分野には十分に時間を確保する
苦手な科目や分野は、想定していたよりも勉強に時間がかかる場合があります。
そのため、勉強スケジュールを立てる際は、苦手な科目や分野の勉強時間をあらかじめ多めに確保するようにしましょう。
スケジュールに沿って受験勉強を進めるうえで避けたいのは、決めた時間を重視するあまり、きちんと理解できないまま次に進んでしまうことです。
思ったように勉強が進まないと感じた場合は、早い段階でスケジュールの見直しを行い、科目や分野ごとの時間配分を調整する
ようにしましょう。
3.スキマ時間を活用する
大学受験の勉強においては、スキマ時間の活用が非常に重要
です。
通学中や塾などへの移動時間、寝る前など、数十分程度のスキマ時間は意外に多くあります。
このスキマ時間を活用して単語や熟語などの暗記を行うようにすれば、勉強スケジュールに余裕が生まれるでしょう。
まとめ
今回は、大学受験の勉強スケジュールの立て方について、学年や教科、志望校別に解説しました。
自分に合った勉強スケジュールを立てるために意識したいポイントは、次のとおりです。
- 志望校合格を最終ゴールに逆算する
- 科目・単元の特性を踏まえて時間配分をする
- 進捗に合わせて柔軟にスケジュールを調整する
大学受験対策は、早期に始めるほど精神的にゆとりを持って勉強を進められます。
本記事で紹介した内容をもとに、自分に合った勉強スケジュールを立て、効率的に受験勉強を進めましょう。
独学での受験対策が難しく、どのように勉強スケジュールを立てれば良いかわからない方は、塾や予備校を検討してみるのもおすすめです。