• TOP
  • 受験情報
  • 偏差値を上げる方法とは?偏差値の仕組みや活用するポイントを解説

偏差値を上げる方法とは?偏差値の仕組みや活用するポイントを解説

偏差値を上げる方法とは?偏差値の仕組みや活用するポイントを解説

学力指標のひとつである偏差値について、以下のような疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。

「そもそも偏差値の意味とは?」

「効果的に偏差値を上げる勉強法は?」

「偏差値をどのように活用すればよい?」

定期テストや模擬試験の成績表で目にする偏差値は、受験者の中で自分がどの位置にいるかを示したものです。偏差値は入試の合否に直接影響しませんが、自分の学力レベルを把握できる重要な指標となります。

そこでこの記事では、偏差値の仕組みや上げるコツ、活用するポイントについて解説します。偏差値について正しい知識を身につけ、受験に向けて適切に努力できるように、ぜひ参考にしてください。

偏差値とは?見方・計算方法・仕組みを解説

偏差値とは?見方・計算方法・仕組みを解説

偏差値を上げるにあたって、まずは偏差値の意味や見方を理解しましょう。

偏差値の仕組みをきちんと把握していなければ、偏差値を上げるための適切な勉強方法や志望校合格に必要な対策を把握することができません。

勉強の方向性を誤らないためにも、偏差値を正しく知ることが大切です。

偏差値とは?平均値=偏差値50

偏差値は、受験者全体の中で自分の相対的な位置を示す数値です。

偏差値は50を基準とし、平均点以上の得点で偏差値は50を超え、平均点を下回ると50未満となります。

つまり、偏差値50を基準として自分の偏差値を把握することで、受験者全体に対する自分の実力や立ち位置を判断できます

偏差値40・55・60はどのくらいの実力?偏差値の意味合いとは

もう少し具体的な数値を用いて、偏差値の意味合いを見ていきましょう。

次の表は、1000人規模の集団における偏差値と順位の関係を表したものです。

偏差値上位からの割合1000人中の順位
800.13%1~2位
750.62%6~7位
702.28%22~23位
656.68%66~67位
6015.87%158~159位
5530.85%308~309位
5050.0%500位
4569.15%691~692位
4084.13%841~842位
3593.32%933~934位
3097.72%977~978位
※正規分布に従って作成。

このように、自分が集団の中でどれくらいの位置にいるか、偏差値から把握することができるのです。

偏差値の計算方法

偏差値は次の公式で算出されます。

(自分の得点-平均点)÷ 標準偏差×10+50

「標準偏差」とは、母集団の得点のバラつき具合を表す値です。母集団の得点のバラつきが大きいほど標準偏差の値は高くなり、平均点付近に得点が集中していれば低くなります。

例えば、「母集団が30人」「平均点が50点」のテストで60点を獲得した場合、母集団の得点のバラつきによって、標準偏差・偏差値は以下のように変動します。

  •  標準偏差20の場合(得点のバラつきが大きい)
    (例)30点の生徒が15人、70点の生徒が15人
    (60-50)÷20×10+50=偏差値55
  •  標準偏差10の場合(得点のバラつきが小さい)
    (例)40点の生徒が15人、60点の生徒が15人
    (60-50)÷10×10+50=偏差値60

受験者全体の得点が平均点付近に集中しているテストは点差が付くような中程度の難易度の問題が少なく、平均点から離れた点数を取りにくいと言えます。そのようなテストで平均点よりも高い点数を獲得すると、偏差値が高くなるのです。

このことから「偏差値は母集団の得点に大きく影響を受けるもの」であることがわかります。

偏差値が上がる仕組みとは?

偏差値は、母集団の平均点からより高い点数を取ることで上がります。

テストで高得点を取れたとしても、テスト自体の難易度が低く平均点が高い場合は、偏差値が上がりません。

そのため偏差値を上げるには、他の受験生よりも実力をつけ、テストの難易度に関わらず点数を獲得できる実力をつけることが大切です。

模試によって偏差値が変わるのはなぜ?

受験する模試によって、偏差値に差が出ることにも注意が必要です。

偏差値は、自分の得点と母集団の平均点によって変化します。そのため、中学受験・大学受験向けなど受験する層が限られている模試や、受験生のレベルが高い模試では母集団の平均点が高く、偏差値が低く出る傾向があります。

偏差値に一喜一憂することなく、模試の傾向と偏差値から自身の実力を把握し、必要な対策を行うことが大切です。

偏差値を上げるには?押さえておきたい6つのコツ

次に、偏差値を上げる6つのポイントを順に解説します。

  1. 基礎をしっかり固める
  2. 問題集・模試の解き直しをする
  3. 伸びしろが大きい単元から勉強する
  4. “わからない”はすぐに解決する
  5. 勉強習慣をつける
  6. 自分に合った勉強法を見つける

なお、志望校の偏差値を超えたからといって、志望校に必ず合格できるわけではありません。偏差値はあくまで指標であり、偏差値から自分の得意・不得意を把握し、必要な対策を行うことが大切です。

言い換えれば、偏差値を基に学習戦略や受験戦略を立てることで、効率良く学習できます。偏差値を上げることをゴールとするのではなく、「志望校合格」を目指して受験勉強に取り組みましょう。

1.基礎をしっかり固める

偏差値を上げるにあたり、まずは基礎をしっかり固めることが大切です。

配点が高いことや他の受験生との差をつけられることから、応用問題への対策を重視したくなりますが、基礎を固めたうえで取り組むようにしましょう。基礎を学習する際は、ただ覚えるのではなく「理解」をすることを意識します。

応用問題では、基礎を理解したうえで応用することが求められます。そのため、基礎を十分に習得できれば応用問題にも対応しやすく、結果として偏差値の向上が期待できます

基礎固めを行う際は、以下の点を意識しましょう。

  • 教科書の内容を完全に理解する。
  • 疑問点は放置せず、すぐに解決する。
  • 基本レベルの問題で知識を定着させる。
  • 教科書や問題集を活用して反復学習を行う。

偏差値が50を超えない場合や、偏差値が伸び悩んでいる場合は、基礎固めに注力することをおすすめします。

2.問題集・模試の解き直しをする

問題集を1周解いただけでは、知識の定着には不十分です。そのため、間違えた問題や理解が不十分な問題を中心に何度も解き直し、問題を理解したうえで自力で解けるようになるまで演習しましょう。

問題集を解き直す際は、ただ解答を覚えるのではなく、問題を解くプロセスをしっかりと理解することが大切です。

また、模試でも間違えた問題や分からない問題がないかを見直しましょう。解けなかった問題を忘れないうちに確認し、同じミスを繰り返さないようにするためです。

加えて、模試の結果から得意分野と苦手分野を分析し、学習計画を見直すことも大切です。

3.伸びしろが大きい単元から勉強する

得点を1、2点上げるだけでは偏差値への影響は限定的です。そのため、偏差値を上げるにはある程度大幅な点数アップが必要です。

学習単元の優先順位は、苦手分野や対策が不十分な単元など「現状の得点が低く、伸びしろが大きいところ」から着手するのが得策です。伸びしろが大きい分点数を上げやすいため、偏差値の向上が見込めます。

点数アップを目指すにあたって、下記4つのステップを意識すると良いでしょう。

  1. 模試の結果や自分の学習状況を分析する。
  2. 苦手分野や理解が不十分な単元をリストアップし、伸びしろが大きいポイントを見つける。
  3. 毎日の学習に苦手分野や理解が不十分な単元を克服するための時間を確保する。
  4. 基礎を振り返ったうえで演習問題に取り組み、理解を深める。

苦手分野や理解が不十分な単元を把握し集中的に学び直すことで、テストの点数が上がり、結果として偏差値向上が見込めます。

4.“わからない”はすぐに解決する

理解できない問題に直面した際、解決を先延ばしにしたり、放置したりすることが無いよう注意しましょう。

特に以下のような状況の場合、先延ばしや放置は禁物です。

  • 設問の意図が読み取れない問題がある
  • 教科書や参考書に記述されている内容が理解できない

これらは基礎力不足が原因と考えられるため、基礎や関連する前の単元に立ち戻って復習すると良いでしょう。

勉強は積み重ねが大切です。そのため、基礎につまずいている状況では応用問題に取り組むことが難しくなります。

トライのオンライン個別指導塾ならマンツーマン指導で質問しやすい

トライのオンライン個別指導塾ならマンツーマン指導で質問しやすい

参照:オンラインの個別指導ならトライのオンライン個別指導塾

先述のとおり、偏差値を上げるには、”わからない”をため込まず、基礎からしっかりと理解することが重要です。わからない問題に直面した時に、疑問点をすぐに質問・相談できる環境があると心強いですよね。

トライのオンライン個別指導塾は、完全マンツーマン方式で、一人ひとりの理解度や目標に合わせた学習指導を提供しています。

また、教師とともに専任の教育プランナーが生徒の学習をサポート。日々の学習の進め方から志望校選び、学習計画の設定まで、手厚いフォローを行います。

資料請求はこちらから

5.勉強習慣をつける

偏差値を上げるためには、日々の学習を習慣化させることが欠かせません。偏差値は一朝一夕では伸びないもの。そのため、受験学年になる前から学習を積み重ねることが大切です。

また、志望校のレベルや学力によって異なるものの、受験学年では長時間の勉強が必要になります。長時間の勉強になっても集中して取り組めるよう、早い段階から学習習慣をしっかりつけておくことをおすすめします。

6.自分に合った勉強方法を見つける

十分な勉強時間を確保していても、間違った勉強方法をしていては力はつきません。

下記のような学習姿勢では、テストの点数や偏差値はなかなか伸びないでしょう。

  • 得意科目ばかりを勉強する。
  • 解答の意味を理解せず丸暗記する。
  • 間違えた問題の復習をしない。
  • 問題集の完答が目的になっている。

自分に合った正しい勉強法を見つけることで、効率的に学力向上を目指せます。おすすめの勉強法は下記の通りです。

  • いろいろな勉強法を試し、自分に合ったものを見つける。
  • 目標を明確にし、効率的な学習計画を立てる。
  • 間違えた問題は復習し、基礎を固める。
  • 伸びしろの大きな単元から着手する。

学習した内容が知識として定着していなければ意味がありません。効率の良い勉強法を確立し、着実に偏差値アップを図りましょう。

トライのオンライン個別指導塾なら定期テスト対策から入試対策まで様々なコースから選べる

トライのオンライン個別指導塾なら定期テスト対策から入試対策まで様々なコースから選べる

参照:オンラインの個別指導ならトライのオンライン個別指導塾

トライのオンライン個別指導塾では、定期テスト・内申点対策や受験対策、苦手科目克服など、様々なコースを提供しています。そのため、目標や学力に合ったコースで学習することが可能です。

例として、中学生向けコースでは下記のコースを展開しています。目的や学力に合ったコースを選ぶことで、効率良く学習を進められます。

  • 公立・私立高校受験対策コース
  • 定期テスト/内申点対策コース
  • 中高一貫校サポートコース
  • 苦手科目克服コース など

また、学校の授業への取り組み方や自習の進め方など、一人ひとりに適した勉強方法の指導にも対応しています。

自分に合った勉強方法が分からないという方は、ぜひトライのオンライン個別指導塾をご活用ください。

無料体験授業を申し込む

【学年別】偏差値を活用するポイント

【学年別】偏差値を活用するポイント

ここまで、偏差値の仕組みや上げるコツについて解説しました。

偏差値の仕組みや上げるポイントは中学受験・高校受験・大学受験において大きな違いはありませんが、それぞれで偏差値の見方や活用ポイントが異なります。

  • 【中学受験】小学生|偏差値の傾向を正しく理解することが大切
  • 【高校受験】中学生|「偏差値50」を平均値と捉えて受験対策を行う
  • 【大学受験】高校生|偏差値を基に受験戦略を立てることが重要

学年ごとの偏差値の見方や活用ポイントを正しく理解して、受験を有利に進めましょう。

【中学受験】小学生|偏差値の傾向を正しく理解することが大切

小学生の偏差値は、母集団が中学受験をする生徒に限られます。

偏差値は、母集団のレベルによって変動します。小学生で模試を受けるのは、中学受験をする生徒、かつ受験に向けて対策を行っている生徒です。

そのため、受験者の学力が全体的に高く、偏差値が低く出やすい傾向があります。中学生・高校生では平均値として捉えられる「偏差値50」も、小学生においては上位層に位置するでしょう。

このことから、中学受験における偏差値は、数値を正しく理解し学習計画の策定や志望校選定に活用することが大切です。

【高校受験】中学生|「偏差値50」を平均値と捉えて受験対策を行う

小学生の偏差値は中学受験をする限られた生徒が母集団となりますが、中学生ではほとんどの生徒が高校受験をするため、偏差値の母集団には幅広い生徒が含まれます。

文部科学省の学校基本調査によると、約99%の中学生が高校に進学しています。

参照:学校基本調査 令和5年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校 卒業後の状況調査 卒業後の状況調査票(中学校) 旧報告書掲載集計 257 状況別卒業者数 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

母集団が大きいため、記事冒頭で解説したとおり「偏差値50」を平均値と捉えて学習計画の策定や志望校選定を行いましょう。

中学生の偏差値は、母集団が大きいうえ、受験者の受験対策の度合いにもばらつきがあります。そのため、努力した分偏差値を上げやすいでしょう。

【大学受験】高校生|偏差値を基に受験戦略を立てることが重要

高校生の偏差値は、母集団が大学進学層に限られるため、中学生の偏差値よりも低く出る傾向があります。

文部科学省の学校基本調査によると、約60%の高校生が大学に進学しています。

参照:学校基本調査 令和5年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校 卒業後の状況調査 卒業後の状況調査票(高等学校 全日制・定時制) | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

母集団が大学進学層に限られるほか、中学生の偏差値に含まれないこともある中高一貫校の生徒や、浪人生も対象となるため、中学生よりも偏差値が上がりにくくなるでしょう。

大学受験では、「挑戦校」「実力相応校」「安全校(併願校)」をそれぞれ複数校受ける生徒が多いです。

そのため、偏差値を基に「挑戦校」「実力相応校」「安全校(併願校)」を選定するなど、受験戦略を立てることが重要です。

まとめ

まとめ

本記事では、偏差値の仕組みや見方、偏差値を上げるコツ、活用するポイントについて詳しく解説してきました。

重要なポイントは以下の3点です。

  • 偏差値は、受験者全体の中で自分の相対的な位置を示す数値で、自身の得点と母集団の平均点によって変動する。
  • 偏差値を上げるには、他の受験生よりも実力をつけ、テストの難易度に関わらず点数を獲得できる実力をつけることが大切。
  • 偏差値を上げることをゴールとするのではなく、偏差値を基に学習戦略や受験戦略を立て、「志望校合格」を目指して受験勉強に取り組む。

偏差値は自分の実力を客観的に把握できる指標です。偏差値を参考に自分の実力や得意・不得意を把握し、適切な学習スケジュールを立て、必要な受験対策を行いましょう。

偏差値を活用することで効率良く受験勉強を進めることができ、志望校合格に近づけますよ。