「家庭教師の料金目安を知りたい」
「家庭教師の具体的な授業の様子や選び方を知りたい」
集団塾と違い、子どもの成績や志望校をもとにしたカリキュラムで効率的に学力アップを目指せる家庭教師ですが、上記のような悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。
たしかに、子どもの学年や、プロ教師と学生教師のどちらに依頼するかなどの条件で料金は大きく異なります
。
対面やオンラインといった授業形式も選ぶ必要もあるため、はじめての家庭教師選びで迷ってしまうのも無理はありません。
そこで本記事では、家庭教師のタイプ別料金目安や、子どもに合う家庭教師の選び方、料金の仕組みについて解説します。
子どもの中学受験対策として家庭教師を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
中学受験対策の家庭教師の料金目安
家庭教師の料金は、利用する授業形式によって異なります。
- 会社から派遣される家庭教師の場合
- オンライン家庭教師の場合
- 個人契約の家庭教師の場合
それぞれの1時間あたりの料金と特徴を解説するので、ぜひ参考にしてください。
会社から派遣される家庭教師の場合
会社から派遣される家庭教師には、大きく分けて「プロ教師」と「学生教師」の2パターンがあります。
プロ教師の場合、料金は1時間2,000円から30,000円ほどです。具体的な料金はプロ教師の実績や志望校のレベルに左右されます
。
偏差値や難易度が高い中学校を受験する場合、相応の知識と経験を持った教師に依頼する必要があり、料金も上がるでしょう。
一方、学生教師は1時間あたり2,000円~8,000円を想定しておけば問題ありません。基本的にプロ教師より安いため、料金を抑えたい場合におすすめ
です。
オンライン家庭教師の場合
オンライン家庭教師は、オンラインで行う授業形式で、対面と同様に教師は大きく分けて「プロ教師」と「学生教師」の2パターンです。
プロの家庭教師なら1時間あたり7,000円から15,000円、学生教師なら3,000円から7,000円が目安となり、基本的に通常の家庭教師より安く済む
でしょう。
ただし、オンラインで授業を受けるにあたり、パソコンやタブレットなどの機材やインターネット環境を用意
しなければなりません。
元々持っていれば費用はかかりませんが、一通りそろえる際は初期費用として50,000円〜100,000円程度必要になります。
安定したネット環境で授業を受けられるよう、機材と合わせて固定回線やWi-Fiも用意する必要があります。
タブレットやパソコンを持っておらず、初期費用が高くなりそうな場合は、機材レンタルサービスを利用するのがおすすめです。
たとえば、トライのオンライン個別指導塾では、Wi-Fi回線なしで利用できるタブレットを有料で貸し出しています。
機材代だけでなくインターネット回線のコストも抑えられるので、経済的な負担を抑えつつ中学受験対策に臨みたい方は、ぜひ検討してみてください。
個人契約の家庭教師の場合
派遣会社などを通さず、個人で直接契約する家庭教師の場合、1時間あたりの料金目安は以下のとおりです。
- プロ教師:2,000円から6,000円
- 学生教師:2,000円から4,000円
派遣会社の仲介料が発生しない分、比較的料金が安い傾向にあります。条件は教師によって異なるため、授業頻度や指導内容などを事前に確認しておきましょう。
料金以外にも!押さえておきたい家庭教師の選び方
家庭教師選びにおいては、料金以外に以下のポイントもチェックするのがおすすめです。
- 家庭教師派遣会社との契約か個人契約か
- 対面の家庭教師かオンライン家庭教師か
- サポート体制が充実しているか
- 教師に実績や学歴があるか
- 教師と子どもの相性があっているか
- プロ教師か学生教師か
それぞれ詳しく解説します。
1.家庭教師派遣会社との契約か個人契約か
中学受験対策における家庭教師の契約タイプは、「派遣会社」と「個人」の2パターンがあります。両者のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット | |
家庭教師派遣会社との契約 | ・家庭教師の質が担保されている ・トラブルがあったときも講師交代が可能 | ・初回授業までに時間がかかることがある |
個人契約 | ・科目数や授業時間の変更に対応してもらいやすい ・仲介料が不要のため、派遣会社を利用するよりも安価なことが多い | ・家庭教師の選定からトラブルの対応まですべて自己責任になる ・受験に関する情報が少ないことがある ・教師が休んだ際に代わりの教師による代講を頼めない |
特に個人契約の家庭教師は、生徒や保護者のリクエストに合わせてより柔軟にカリキュラムを変更してくれます。
教師と生徒のスケジュールが合えば授業時間も調整できるため、自由度の高い学習が行える
でしょう。
ただし、受験に関する知識や情報の量は教師によってばらつきがあるため、保護者が志望校をリサーチしたり、過去問を収集したりする必要があるかもしれません。
また、万が一のトラブルにも保護者が直接対応する必要があるため、「授業時間」「料金」「キャンセルポリシー」などをすり合わせて契約書に残しておきましょう。
派遣会社を利用する場合は、トラブルが起きても派遣会社が仲介に入り、解決してくれます。
仲介料が発生するため料金が高くなる傾向がありますが、はじめて家庭教師を利用する場合は、基本的に派遣会社などを利用した方が安心です。
2.対面の家庭教師かオンライン家庭教師か
家庭教師の授業形式は、「対面授業」と「オンライン授業」の2種類です。
対面の家庭教師では自宅でマンツーマン授業が行われるため、常に教師の目が行き届いた状況で緊張感をもって学習できます。
また、対面では教師が生徒の様子を直接確認できるため、生徒の表情や手元の動きから理解度を把握した上での授業を受けられるのも特徴です。
一方、オンライン家庭教師はオンラインで完結するため、居住地に関わらず、日本全国から優秀な教師を選べます。
また、教師と対面する必要がないため、塾に行く必要がなく、部活や習い事で時間が取りづらい生徒でも手軽に授業を受けられるのもメリットです。
対面授業とオンライン授業のどちらが合っているかは子どもの性格によって異なるため、体験授業で確認することをおすすめ
します。
3.サポート体制が充実しているか
家庭教師を選ぶ際は、授業の内容だけでなく、勉強以外のサポート体制が充実しているかもチェックしましょう。具体例としては、以下があげられます。
- 家庭教師との相性があわなかった際にほかの教師に交代してもらえる
- 急な用事で授業日時を変更したいときに振り替えられる
- 子どもの学習スピードに合わせて授業内容を変更できる
上記のようなサービスが提供されているか、追加コストが発生するかなどを、事前に確認しておきましょう。
また、オンライン家庭教師の授業を受けたいけど「パソコンやタブレットを持っていない」「インターネット環境が整っていない」といったご家庭は、機材のレンタルに対応してくれる家庭教師がおすすめ
です。
中学受験を成功させるには、志望校の情報や受験校選びに関するサポート体制が整っていることも大切な要素です。
過去の出題傾向、志望校特有のコツなどを知れば受験を有利に進められるほか、子どもの学力に応じた適切な受験校もアドバイスしてもらえるはずです。
トライのオンライン個別指導塾では担任の教育プランナーが学習をサポート
トライのオンライン個別指導塾では、教師とは別に「教育プランナー」を担任として配置しています。
教育プランナーが生徒と定期的に学習面談を行うため、教師には直接言いにくい「授業の不満」「学習の悩み」などをこまめにキャッチアップすることが可能です。
学習カリキュラムの策定から教師の選任、日々の勉強サポートまで幅広くカバーし、教師とは異なるアプローチで生徒の目標達成を全力で後押し
します。
参照:《公式》家庭教師のトライ – 苦手科目克服から大学・高校・中学受験の対策まで対応 – 家庭教師のトライ
4.教師に実績や学歴があるか
中学受験対策の家庭教師選びにおいて、教師の実績や学歴は重要な判断基準です。
生徒の成績アップに貢献したり、難関校への合格者の指導実績がある教師は、効果的な指導を行ってくれると期待できます。
しかし、より合格率を高めたいのなら、さらに踏み込んで以下のポイントもチェックしましょう。
- 中学受験の指導・合格実績があるか
- 志望校の合格実績があるか
- 教師自身が中学受験の経験者か
また、家庭教師を選ぶ際は、教師の学歴も確認しておくことをおすすめ
します。難関校や名門大学出身なら、受験を乗り越えるマインドや勉強方法について、実体験を元にアドバイスを受けられるでしょう。
教師自身の成功体験などを子どもに伝えてもらうことで、受験勉強のモチベーションも高められますよ。
5.教師と子どもの相性が合っているか
家庭教師はマンツーマン形式での授業が基本のため、教師と子どもの相性は特にチェックしなければなりません。
集団学習であれば、もし教師との相性が悪くても、直接話す時間が少ないのでそこまでストレスがかからないことがあります。
それに対して家庭教師は、教師との相性が悪い場合にストレスを感じやすく、勉強自体に抵抗感を抱いてしまうでしょう。
一度抵抗感を感じてしまうと払しょくするのが難しいので、相性が合わない場合は早めに交代を検討するのが大切です。
教師と子どもの相性を判断するポイントは以下のとおりです。
- 教師と子どもがきちんとコミュニケーションを取れているか
- 理解できなかった単元でも粘り強く指導しているか
- 子どもが指導方法に納得しているか
体験授業を受け、実際の授業の様子から上記のポイントをチェックしましょう。
そして、教師の人柄を判断する際は小学生の指導に慣れているか、やる気を引き出すのが上手かどうかに注目
してください。
子どもに親身に接し、うまくモチベーションをコントロールしてくれる教師を選びましょう。
6.プロ教師か学生教師か
冒頭で触れたとおり、家庭教師を選ぶ際は「プロ教師」か「学生教師」かも検討する必要があります。それぞれのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット | |
プロ教師 | ・多くの生徒を指導した実績がある ・生徒にあった指導法を実践できる ・志望校合格に向けて具体的な計画や対策を立てられる | ・料金が高くなりやすい ・子どもと年齢が離れている場合、緊張しやすい |
学生教師 | ・子どもと年齢が近いため、親しみやすい雰囲気で指導できる ・受験を経験してから日が浅く、最新の勉強方法を教えてもらえる ・プロ教師に比べると料金が抑えられる | ・プロ教師より指導経験が浅いため、特に中学受験では指導経験がないと教えることが難しい |
学生教師は指導経験が豊富ではない一方、子どもと年齢が近く、親しみやすいメリットがあります。現役学生ならではの、最新の勉強方法を知っている点も、プロ教師にないメリットといえるでしょう。
また、中学受験経験者や志望校出身者であれば、実体験に基づいた以下のようなアドバイスも期待できます。
- 志望校の頻出問題に特化した対策
- 現状の成績を踏まえた上での科目ごとの時間のかけ方
- 受験直前期のメンタルの保ち方
一方、プロ教師はやや料金が高いですが、豊富な実績を備え、生徒の性格や学習スタイルに合わせた指導を行ってくれる
はずです。
中学受験に特化したプロ教師なら、受験を控えた小学生との接し方にも慣れており、保護者にも受験を乗り切るアドバイスを与えてくれるでしょう。
両者のメリット・デメリットを踏まえて、子どもの意見も尊重しながら決めてみてください。
家庭教師の料金の仕組み
家庭教師の料金の仕組みは、利用する派遣会社や個人契約する教師によって異なります。
ほとんどの場合、授業料以外に入会金や教材費といった諸経費がかかるので、ここでは具体的な計算方法なども交えて見ていきましょう。
月謝の計算方法
家庭教師の料金システムは、大きく分けて「1時間ごとの授業料で計算」と「1コマあたりで計算」の2パターンがあります。
まずは、前者を以下の例にもとづいて計算してみましょう。
<1時間ごとの授業料で計算する場合>
- 1時間の授業料:3,000円
- 月間の授業時間:10時間
- 月謝:30,000円
※1時間あたりの授業料(3,000円)×1ヶ月の授業時間(10時間)で計算すると、1ヶ月の授業料は30,000円。
次に1コマあたりで授業料を計算してみましょう。
<1コマあたりの授業料で計算する場合>
- 1コマ(2時間)の授業料:6,000円
- 月間のコマ数:8コマ
- 月謝:48,000円
※1コマあたりの授業料(6,000円)×1ヶ月の受講コマ数(8コマ)で計算すると、1ヶ月の授業料は48,000円。
上記はそれほど複雑ではありませんが、それぞれの授業数の基準が異なる点に注意しましょう。
参考までに、1コマあたりの時間は派遣会社や家庭教師によって異なります
。1コマあたり1時間~2時間が一般的ですが、詳細は契約時に必ず確認しましょう。
授業料以外にかかる費用
家庭教師と契約する際は、授業料以外に発生する費用も把握しておかなければなりません。具体的な項目は以下のとおりです。
費用項目 | 内容 |
入会金 | 新規で入会する際に必要となる費用。 |
月額基本料 | 授業のコマ数に限らず、一律で発生する費用。 |
教材費 | 特定の教科書や参考書を使用する際、あるいは専用テキストが必要な場合に発生する。 |
管理費 | 派遣会社のサポートシステムを利用するために必要なコスト。月額または年額で支払うのが一般的。 |
交通費 | 家庭教師が自宅まで訪問するときにかかる交通費。 |
模試代 | 学力や志望校の合格可能性を測るための模試の費用。受験の頻度や形式によって変動する。 |
解約金 | 1年単位などの長期契約を結んだ場合、途中で契約を解除すると発生する費用。 |
上記の費用はすべてが必ず発生するわけではなく、家庭教師や派遣会社によって異なります。契約前に発生する費用や支払いのタイミングを確認しておきましょう
。
参考までに、文部科学省が行った調査において、授業料や諸経費をすべて含めた小学生の年間平均学習費は以下の通りです。
区分 | 家庭教師・通信教育平均費 私立 | 家庭教師・通信教育平均費 公立 | 学習塾 私立 | 学習塾 公立 |
年間1円以上 支出者のみの 平均額 | 約5.3万円 | 約2.3万円 | 約27.4万円 | 約8.1万円 |
中学受験のピークに差しかかる高学年の場合、年間70~80万円を超えることも。きちんと受験終了まで授業が受けられるよう、予算計画を立てましょう。
条件によって料金が変わる
家庭教師の料金は一定ではなく、以下のような条件によって変動します。
- 地域
- 授業内容
- 教師のランク
対面形式の家庭教師の場合、まずは地域による料金変動に注意しなければなりません。都心部や家庭教師が少ないエリアは、料金が高くなる傾向
があります。
また、授業のレベルや教師の質も料金に大きく関係します。志望校の難易度が高く、高度な対策を要するほど優秀な教師に依頼する必要があります。
その分授業料も高くなることが多いため、教師に対してどの程度のスキルを求めるかも、事前に考えておきましょう。
さまざまな事情から学校に通えない子どもでも、家庭教師を利用できます。
ただ、不登校生は勉強だけでなく、メンタルや生活面に関してもケアする必要があることから、通常の家庭教師より料金設定が高い傾向があります。
しかしながら、自宅で授業を受けられるためストレスを軽減しながら学習の遅れが取り戻せるうえ、条件を満たせば家庭教師の授業を出席日数にカウントしてもらえることも。
ややコストはかかりますが、検討の価値は大いにあるでしょう。
家庭教師の料金目安一覧!中学受験対策以外でもおすすめ
ここまで中学受験対策における家庭教師の料金目安について解説しましたが、家庭教師は中・高校生の学習にもおすすめです。
学年が上がるほど授業料も高くなるため、中学受験後の学習計画を立てるためにも、具体的な料金目安を把握しておきましょう。
中学生の場合:2,000円~20,000円程度
中学生向けの家庭教師は、1時間あたり2,000円~20,000円程度が料金目安となります。
学校の授業フォローの場合、小学校より難易度が上がる分、料金はやや高くなる
と考えましょう。ただ、その場合でも中学受験よりは安くすむことが多いです。
また、高校受験に特化したコースの場合、志望校のレベルに応じて料金が変動するほか、夏期・冬期講習などの特別授業でも追加コストがかかります。
料金面で無理なく継続できるよう、事前に年間コストを確認したり、比較的安価なオンライン家庭教師を視野に入れたりすることをおすすめします。
高校生の場合:2,000円から35,000円程度
高校生向けの家庭教師の料金目安は、1時間あたり2,000円から35,000円程度です。
集団塾や予備校と違い、家庭教師はスケジュールの融通が効きやすいため、部活やアルバイトで忙しい高校生の強い味方となるでしょう。
しかし、料金が小・中学生よりも高くなるほか、大学受験対策の場合、高度な指導力を持ったプロ教師を選択することも多いため、さらに費用が高くなります。
志望校の難易度が上がるほど授業料も上がる傾向があるため、経済的負担を減らしたいならオンライン家庭教師も検討するとよい
でしょう。
まとめ
本記事では、中学受験における家庭教師の料金目安や、教師の選び方について解説しました。
子どもの学力や目標に合わせたカリキュラムが組める家庭教師は、集団塾に比べてきめ細かい指導が可能。マンツーマンで子どもの得意科目を伸ばし、苦手科目を補強してくれるので、効率的に学習を進められます
。
ただし、家庭教師を利用する際は、子どもの性格や学習スタイルと相性の良い教師を選ぶ必要があります。また、経済的に無理なく通い続けられるかを事前に確認しておくとよいでしょう。
契約後にミスマッチがないよう、体験授業や面談を入念に行い、子どもやご家庭にとってベストな家庭教師を探してくださいね。