「中学受験に向けて塾に通うのはいつから?」
「中学受験に向けて塾に通うメリット・デメリットは?」
「中学受験に向けて通う塾はどのように選ぶ?」
上記のような疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
中学受験する小学生にとって、塾での学習や受験サポートは必須
と言っても過言ではありません。志望校に合格できるよう、最適な時期に適切な塾に通わせたいですよね。
そこでこの記事では、以下の内容を解説していきます。
- 中学受験に向けて塾に通い始めるタイミング
- 中学受験のスケジュールや費用
- 中学受験対策の塾を選ぶポイント
- 中学受験対策の塾に通うメリットとデメリット
この記事の目次
中学受験対策塾への通塾はいつから?スケジュール・費用も解説
中学受験対策塾への通塾は、一般的に小学4年生からと言われています。ですが、状況によっては小学5〜6年生からでも十分な対策が可能
です。
スケジュールや費用も考慮し、最適な通塾開始時期を検討しましょう。
小学4年生で通塾率は4割
文部科学省の調査では、小学4年生で学習塾に通う子どもが4割いる
ことがわかります。
参照:「令和3年度子供の学習費調査」文部科学省
小学校4年生から通塾すれば、中学受験に向けて確実に準備を進められます。
中学受験で必要な幅広い学習範囲をすべて網羅するためには、一般的に3年ほど期間が必要
とされており、中学受験の対策コースを小学4年生から設置している塾が多い傾向にあります。
そのため、小学4年生から通塾することで、十分な学習期間を確保しながら適切なカリキュラムで対策を進められるでしょう。
御三家を目指すならいつから?
中学受験における御三家は、男子校の場合は「開成中・麻布中・武蔵中」、女子校の場合は「桜蔭中・女子学院中・雙葉中」を指します。
御三家をはじめとした難関中学の入試では、大人でも解くのが難しい問題が出たり、時間内に解き切ることが難しいほど多くの問題が出たりします。そのため、難関中学に合格するためには、小学4年生からの通塾では遅い可能性
があります。
難関中学に合格するには通常の中学受験よりも多くの学習量が必要なため、小学校低学年から通塾するケースが多いようです。
小学2年生の2月から通塾することで学習習慣をつけ、小学6年生に上がる前には単元学習を完了させるとよいでしょう。
小学5〜6年生からの通塾は遅い?
中学受験対策で塾に通う場合、小学5〜6年生からの通塾でも遅くはありません。
この時期からの通塾でも、子どもの基礎学力ややる気次第
で受験に必要な学力をつけられます。
子どもの性格によっては、早い時期から通塾するとかえってモチベーションの維持が難しい場合があります。
また、習い事などで忙しい場合は、塾との両立が負担になることもあるでしょう。
子どもの学力や性格、志望校のレベルなどを考慮して通塾時期の決定を決めることが大切です。
中学受験までのスケジュール一例
中学受験対策は、長いスパンで学習スケジュールを立て、計画的に進める必要があります。
日々の勉強に加えて、各講習や模試などもこなしていかなければなりません。
複数回の公開模試や合格判定テストで実力をはかりながら、受験直前にどれだけ過去問対策に注力できるかが合否を決めるポイント
です。
しかし、保護者だけでスケジュールを立てるのは難しいこともあるため、中学受験専門の集団塾や中学受験専用のコースがある個別指導塾に行き、相談しながら立てるのがおすすめです。
中学受験にかかる費用目安は300万円前後
志望校の難易度や塾によってかかる費用は変動しますが、受験対策費用と受験費用を合わせると大きな出費
になります。
子どもの将来を見据えた費用ではあるものの、決して安くはないため、あらかじめご家庭で話し合っておくと良いでしょう。
資金計画はより具体的な金額で行う
紹介した中学受験にかかる費用はあくまでも目安です。
受験対策や受験にかかる費用は、主に以下の項目によって決まります。それぞれ具体的な金額を算出して、早めに準備しておきましょう。
- いつから通塾を始めるか
- どこの塾に通うか
- 週に何日通うか
- 模擬試験は何回受けるか
- 志望校をどこにするか
通塾を開始した学年によって異なる!中学受験対策で塾に通うメリット・デメリット
中学受験に向けて塾に通う場合、通い始める学年によってメリット・デメリットが異なります。
ここでは、通塾を開始した学年ごとのメリット・デメリットを紹介します。通塾のタイミングを決める際の判断基準にしましょう。
〜小学3年生:費用はかかるが余裕をもって準備できる
小学3年生からの通塾には以下のメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット |
・早い段階で学習習慣をつけられる ・基礎固めに丁寧に時間を使える | ・受験対策費用の総額が高くなる ・モチベーションの維持が必要になる |
小学3年生で入塾することで、早い段階で学習習慣をつけることができます。また、周りが学習を始める小学4年生になる前に基礎を固められるため、中学受験がスムーズに
進められるでしょう。
ただし、塾に通う期間が長くなるため、受験対策費用の総額が高額になる点に注意が必要です。
小学3年生で集団塾に通う場合、年間で以下のような費用が発生します。
授業スタイル | 集団塾 | 小3の年間合計 |
授業回数 | 週2〜3回 | 年間26万〜41万円 |
月額授業料 | 2万〜3万円 | |
入会費 | 1万〜2万円 | |
教材費 | 1万〜3万円 |
また、小学3年生から塾に通い始めると、受験まで4年間ほど塾に通い続けることになります。そのため、モチベーションが維持できるよう保護者のサポートが必要です。
なお、小学3年生時点の学習内容であれば、自宅学習で十分対応できる場合があります。中学受験専用の教材やオンライン学習を活用するなど、塾以外の方法も視野に入れて検討
しましょう。
小学4年生:効率的に受験対策を進められるタイミング
小学4年生での入塾には、以下のメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット |
・最適なペースで学習を進められる ・同じタイミングで入塾する生徒が多い | ・学校の授業時間の変化と重なり負担が増える |
小学4年生での入塾することで、効率的に受験対策を進めることが可能
です。
一般的に小学5年生で習う基礎内容まで学習を進められれば、次年度の小学5年生からは苦手分野の克服やこれまで学習した基礎定着の学習に力を入れられます。
ただし、この頃から学校の1週間の授業数が増えるため、勉強時間の変化が負担になる場合があります。また、クラブ活動や委員会活動が増える場合もあるでしょう。
休息の時間もしっかり取れるよう、無理のない学習計画を一緒に考えるのがおすすめです。
小学5年生:本格的な受験対策前に基礎固めをするチャンス
小学5年生での入塾には、以下のメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット |
・効率よく受験対策ができる ・塾費用を抑えられる | ・基礎学力がないと、受験対策についていけない可能性がある |
小学5年生までに、受験に必要な単元の学習や基礎固めをしておくとよいでしょう。
基礎定着や苦手分野の克服を中心に学習を進めておくことで、次年度から始まる本格的な受験対策に繋げられます。
基礎的な学力がついていない場合、集団塾形式では受験対策の授業についていけないことも少なくありません。
そのため、小学5年生で入塾を考えている場合は、学習習慣と基礎的な学力をつけておく必要
があります。
授業についていけないために、余計な講習費や個別指導の費用が掛かり逆に高くつくこともあるため注意が必要です。
小学6年生:短期集中で対策できるが間に合わない可能性も
小学6年生での入塾には、以下のメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット |
・短期間で一気に対策を進められる ・塾費用を抑えられる | ・受験に間に合わない可能性がある ・焦りがでて集中を妨げる可能性がある |
小学6年生の入塾では、短期間で効率よく学力を上げることが可能ですが、受験までに全ての対策が間に合わない可能性
もあります。
この頃からの入塾で中学受験を成功させるためには、基礎が身についていることはもちろん、学習習慣の定着が定着していることが必要不可欠です。
具体的には、毎日4〜5時間以上の勉強に耐えられる集中力が必要です。
塾費用を抑えられますが、子どもの負担が大きくなる可能性があります。可能であれば、もう少し早いタイミングでの入塾を検討しましょう。
中学受験対策の塾を選ぶ3つのポイント
中学受験に向けて子どもを塾に通わせたいが、「どのように塾を選べばよいのだろう」「塾が子どもに合わなかったらどうしよう」といった悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。
塾を選ぶ際のポイントは以下の3つです。それぞれ詳しく解説します。
- 志望校の対策が可能かチェックする
- 体験授業で学習環境をチェックする
- 生徒に合う授業形式かどうか検討する
1. 志望校の対策が可能かチェックする
塾を選ぶ前にまずは親子で話し合い、志望校を決めましょう。そして、志望校の合格実績がある塾を探していきます。
合格実績がある塾は志望校の入試傾向などを把握しているため、効率的な受験対策が可能です。
とはいえ、入塾の時点で志望校が絞り切れていなかったり、受験対策を始めてから変わったりすることもあるでしょう。
志望校が変わる可能性がある場合は、合格実績が幅広い塾や、目指すレベルに合った塾を選ぶことをおすすめ
します。
2. 体験授業で学習環境をチェックする
次に、体験授業を利用して実際の学習環境をチェックします。
パンフレットやウェブサイトでは把握できない、塾の雰囲気や教師の対応、生徒の様子などを直接見て、塾と子どもの相性が良いか判断することが大切です。
体験授業の際は、以下のポイントに注目しましょう。
確認事項 | ポイント |
通いやすいか | ・自宅や学校から無理なく通える距離か ・通学路が安全か・送迎がしやすいか |
授業の質が高いか | ・教師の指導力が高いか ・授業が適切なレベルか |
塾の雰囲気が子どもに合っているか | ・クラスになじめそうか ・教師とのコミュニケーションに問題がないか |
保護者へのサポートが充実しているか | ・保護者への説明や対応が丁寧か ・入塾後のサポート体制が十分か |
3. 生徒に合う授業形式かどうか検討する
中学受験対策の塾は、集団指導であることがほとんどです。ですが、子どもの性格や学力によっては、集団指導が合わない場合もあるでしょう。
集団指導では他の生徒と一緒に授業を受ける必要があります。そのため、周囲と自分を比較してストレスを感じたり、学力が合わず効率的に学習できなかったりする場合もあるでしょう。
集団指導が合わない場合は、個別指導に対応してくれる個別指導塾や家庭教師がおすすめ
です。
基本的にマンツーマン授業のため、周囲の目を気にすることなく、一人ひとりにあったペースで勉強できます。
集団指導と個別指導のどちらが向いているかは、実際に授業を受けてみなければわかりません。
体験授業を通して、子どもに合った授業形式を確認しましょう。
トライのオンライン個別指導塾ではマンツーマン指導をオンラインで受けられる
トライのオンライン個別指導塾では、生徒一人ひとりに合わせたマンツーマン授業をオンラインで受けられます。
お住まいの場所によらず全国から教師を選べるほか、オンラインで完結するため通塾したり教師を自宅に招く必要がないのがメリット
です。お互いの表情や手元を画面共有できるため、オンラインでも対面と同じように授業を受けられます。
実際にオンライン授業を受けてみたい方に向けて、無料の体験授業を行っています。対応科目は算数で、所要時間は約60分です。
参照:《公式》トライのオンライン個別指導塾│授業満足度No.1
授業は完全マンツーマン授業のため、納得するまで質問可能です。授業内容だけではなく、勉強方法についてもアドバイスできますので、ぜひお気軽にご相談ください。
中学受験の塾に関するよくある質問
中学受験に関連する、よくある質問と回答を紹介します。
Q. 塾に通わなくても中学受験はできる?
Q. 低学年のうちにやっておくべきことはある?
Q. 年度の途中から入塾できる?
中学受験対策を効率よく進められるよう、確認しておきましょう。
Q. 塾に通わなくても中学受験はできる?
塾に通わなくても中学受験は十分可能です。しかし、全ての学習計画や指導を保護者が行う必要
があるため、時間と労力が必要になります。
また、専門的な知識が必要な分野の指導や難関校対策などに対応するのは難しかったり、学校で習う内容だけでは不十分だったりする場合もあるでしょう。
近年中学受験の人気が上がり合格の難易度が高まっていることや志望校のレベル、子どもの学力、保護者のサポート力などを踏まえて、塾に通うことも視野にいれると良いでしょう。
Q. 低学年のうちにやっておくべきことはある?
低学年のうちにやっておくべきことは、学習習慣の形成です。学習習慣がない状態では、塾の授業や中学受験に向けた本格的な学習が始まった際に、上手くスタートがきれない可能性があります。
学校の授業の他に、宿題はもちろん、予習・復習の自主学習を習慣化
します。学習習慣がしっかりとついていれば、中学年・高学年と学習時間が長くなったり、塾での授業が始まったりしても十分耐えられるでしょう。
学習習慣の形成には、以下の方法で学習を進めていくことがおすすめです。
・10分×3セットのようにタイマーで区切って短時間集中する
・毎日決まった時間に必ず机に向かう
・週 or 月の目標を立てて勉強する
集中力が続く短時間の学習を何度も行うことで、勉強時間が増えるのはもちろん、「集中して勉強できた」という成功体験に繋がります。
成功体験を重ねることで、勉強することへのハードルが徐々に下がっていき、学習習慣をつけることができます。まずは10分程度の短時間の学習から始めてみましょう。
Q. 年度の途中から入塾できる?
多くの塾では年度途中からでも入塾可能ですが、あまりおすすめはできません。
特に集団塾の場合、年度の途中からの入塾には以下のようなデメリットがあります。
- 授業内容が進んでいるので理解しづらい場合がある
- 途中から入塾した場合でも、その年の費用の全額を請求される場合がある
カリキュラムの途中で入塾する場合は事前に授業の進度を確認し、スムーズに授業に参加できるよう、塾と保護者が子どもをサポートする必要
があります。
サポート体制や料金形態などを事前に確認しておきましょう。
まとめ
この記事では、中学受験に向けて塾に通い始めるタイミングや中学受験のスケジュール・費用、中学受験対策の塾に通うメリットとデメリット、選ぶポイントについて解説しました。
ポイントは以下の3つです。
- 小学4年生から塾に通うことで、効率的に受験対策を進められる
- 通塾を開始するまでに学習習慣をつけておくとよい
- 塾を選ぶ際は、体験授業で直接塾や他の生徒を見ておくとよい
中学受験に向けて塾に通う場合、通い始める学年によってメリット・デメリットが異なるため、それらを考慮して、入塾のタイミングを決めるのがおすすめ
です。
ただし、入塾のタイミングを問わず、中学受験対策は計画を立てて学習を重ねていくことが大切です。
保護者と子どもでしっかりコミュニケーションを取りながら、入試本番に向けて日々の学習に取り組みましょう。