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【高校受験】内申点とは?合否への影響や評価の上げ方を解説

【高校受験】内申点とは?合否への影響や評価の上げ方を解説

「内申点・内申書ってどんなもの?」
「高校入試にどう影響するの?」
「内申点を上げるには何をすれば良いの?」

内申点に関して、上記のような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

内申点・内申書は高校入試の合否に影響するため、きちんと理解しておく必要があります。

そこで、本記事では以下について解説します。

  • 内申点や内申書の役割
  • 高校入試と内申点の関係
  • 内申書に記載される内容
  • 内申点を上げる6つのポイント

高校入試における内申点・内申書の役割を知ることで、内申点の重要性を正しく理解したうえで入試に向けた準備を始められるでしょう。

記事の後半では高校入試に向けて評価を上げるポイントも併せて解説するので、ぜひ参考にしてください。

内申点・内申書とは?計算方法・記載学年や高校入試への影響を解説

内申点・内申書とは?計算方法・記載学年や高校入試への影響を解説

高校入試において、内申点・内申書はどちらも重要な役割を果たします

内申点と内申書の意味

内申点(評定)
⇒ 中学で学習する9教科の成績を
  5段階で点数化したもの
内申書(調査書)
⇒ 内申点や生徒の生活態度など、
  教師からの評価を記載した書類

内申点は入試において”調査書点”に換算され、「学力試験の点数」と「調査書点」の2つを合算したものが、高校入試の得点として扱われる仕組みです。

ここでは、内申点の計算方法や高校入試に与える影響についても詳しく解説します。

内申点(評定)・内申書(調査書)とは?

内申点とは「中学で学習する9教科の成績を5段階で点数化したもの」で、「評定」とも呼ばれます。

教科ごとの観点別学習状況をA・B・Cの3段階で評価したうえで、総合的に1~5の内申点が決まります。

観点別学習状況は、以下の3つの観点に分かれます。

観点評価の対象
知識・技能定期テストや小テストからみられる知識や理解
思考・判断・表現提出物や制作物からみられる思考力・判断力・表現力
主体的に学習に取り組む態度ノート・提出物や授業態度からみられる主体性

内申点を見る際は、観点別評価まで確認することで、どのように評価されているのか詳しく把握できます。

高い内申点を取るためには、定期テストの点数だけでなく日頃の提出物や授業態度も重要であることを念頭に置き、授業やテストに臨むと良いでしょう。

また、「内申書」は受験校に提出する書類で、正式には「調査書」とよびます。内申点に加えて、学習態度や出席状況といった生徒の総合的な評価が記載されます。

内申書に記載する項目の例

  • 氏名などの基本情報
  • 出欠の記録
  • 各教科の学習の記録(評定)
  • 総合的な学習の時間の記録
  • 活動の記録(生徒会・委員会・学校行事・部活動・その他)
  • 行動の記録

高校入試では学力試験の結果や内申点だけでなく、内申書も含めて総合的に生徒を評価したうえで合否の判断が行われます。

また、内申書に記載される内申点は学期ごとのものではなく、一般的には各学年の最後の成績が対象です。

【内申書に掲載される内申点】

学年1,2年次3年次
学期制3学期制2学期制3学期制2学期制
対象の成績3学期の成績後期の成績2学期の成績後期の成績
(中間考査まで)

学期ごとの成績が記載されなくても、記載される各学年最後の成績を高めるには、1年間を通して気を抜かず取り組むことが大切です。

通知表とは学期ごとの成績を生徒・保護者に通知する書類

内申書と通知表は同じものにも見えますが、それぞれ別物なので注意しましょう。

通知表と内申書の違いは以下の通りです。

内申書通知表
定義内申点、出席状況、学校内外の活動などを記載した書類学期ごとに受け取る成績表
主な用途高校入試の評価材料生徒や保護者が
学期ごとの成績を知る
提出先受験する高校生徒と保護者
重要箇所生徒の総合的な評価に焦点教科ごとの成績に焦点

通知表は生徒の学期ごとの成績を記載する書類で、基本的には生徒や保護者向けのもの。「成績表」「通信簿」と呼ばれることもあります。

一方、内申書は学年ごとの成績を含む生徒の総合的な評価が記載された書類で、受験校の教師が確認するためのものです。

内申点の換算方法は都道府県によって異なる

先ほど「内申点は9教科の成績を5段階で点数化したもの」と述べましたが、内申点を入試の得点に換算する計算方法は都道府県によって異なります。

例として、東京都の内申点の計算方法を見てみましょう。

東京都では、学力試験を実施する教科の評定を1倍、学力試験を実施しない教科の評定を2倍にして、調査書点を算出します。

学力試験の教科1倍2倍評定の満点
5教科の場合
国/数/英/社/理
国/数/英/社/理音/美/保体/技家65点
3教科の場合
国/数/英
国/数/英社/理/音/美/保体/技家75点
※「評定の満点」は、各教科の評定がすべて「5」である場合

Aさんの各教科の評定【例】

国語社会数学理科音楽美術保健
体育
技術
家庭
英語
543334535
①Aさんが5教科(国/数/英/社/理)の学力試験を課す高校を受験する場合

国/数/英/社/理の評定の合計は、5+3+5+4+3=20点
音/美/保体/技家の評定の合計は、(3+4+5+3)×2=30点
これらを足して、20点+30点=50点

つまり、Aさんは65点中50点を獲得していることになります。

② Aさんが3教科(国/数/英)の学力試験を課す高校を受験する場合

国/数/英の評定の合計は、5+3+5=13点
社/理/音/美/保体/技家の評定の合計は、(4+3+3+4+5+3)×2=44点
これらを足すと、13点+44点=57点

つまり、Aさんは75点中57点を獲得していることになります。

参照:「「都立高校入試Q&A」Q11」東京都教育委員会

内申点の換算方法は地域によって異なるため、受験する都道府県の入試要項を確認するようにしましょう

内申点が記載される学年も都道府県によって異なる

内申書に内申点として記載する学年は、都道府県によって異なります。

一般的には「全学年(中1・中2・中3)」、「中2・中3」、「中3のみ」のいずれかです。

【内申点として記載する学年】

全学年(中1・中2・中3)北海道、青森、岩手、宮城、秋田、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、新潟、石川、山梨、岐阜、滋賀、京都、大阪、和歌山、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、沖縄
中2・3神奈川、富山、奈良
中3のみ山形、東京、福井、長野、静岡、愛知、三重、兵庫、鳥取、福岡、鹿児島

中学1・2年生の内申点も記載される地域では、早い段階から内申点を意識して取り組む必要があります。

また、学年によって調査書点に換算する際の倍率が異なる場合もあります。

そのため、居住地域の入試情報は早めに確認しておきましょう

内申点は高校入試の合否に影響する?受験形式ごとの内申点割合は?

公立・私立を問わず、内申点は高校入試の合否に影響を与えます。

ただし、受験形式によって内申点の重要度は異なり、推薦入試では内申点を重視し、一般入試では学力試験を重視する傾向があります。

受験形式内申点の割合
公立高校入試
(一般)
内申点10~50%程度
公立高校入試
(推薦など)
内申点50%程度
私立高校入試
(一般・推薦)
学校や受験形式によって異なる
※上記の表はあくまで目安です。

配点の割合は学校によって異なるため、志望校を検討する際に併せて確認しておきましょう。

推薦入試の場合は50%程度で基準点が設けられていることも

推薦入試では、内申点や内申書を重視する傾向にあり、加えて面接や小論文を課すことで生徒を総合的に評価して合否を判断します。

推薦入試の割合

・内申点 50%程度
・面接&小論文 50%程度

公立高校の推薦入試では、面接・小論文に加えて、実技などの独自の試験が課されることもあります。

また、学校によっては内申点が基準点を超えていないと、推薦入試を受けることすらできない場合もあるため注意しましょう。

公立の一般入試の場合は30~50%程度

公立高校の一般入試において、内申点と学力検査の比率は都道府県だけでなく学校や受験形式によっても大きく異なり、その範囲は1:9 ~ 7:3 程度までと幅広いです。

例として、東京都の一般入試の配点割合を見てみましょう。

【全日制課程】

募集区分学力試験の教科学力試験の得点と内申点の割合
(1,000点満点)
第一次募集
分割前期募集
5教科(国・数・英・社・理)70%:30%
(700点:300点)
第二次募集
分割後期募集
3教科(国・数・英)60%:40%
(600点:400点)
参照:「令和6年度都立高等学校入試の主な特色」3.学力検査に基づく入試」東京都教育委員会
※学力検査に加えて、面接、小論文又は作文、実技検査を実施する高校もあります。
※これらに加えて、スピーキングテストの20点満点が加算され、計1,020点満点になります。

同じ受験形式でも、募集区分によって配点の割合が異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。

配点の割合やそれぞれの点数の評価方法の詳細は、居住地域の教育委員会や高校のWebサイトでご確認ください。

私立の一般入試では選考方法によって大きく異なる

私立高校の場合、書類選考のみの入試や学力試験のみの入試など、学校によって選考方法が様々です。

そして、学校や選考方法によって内申点の割合が大きく異なります

  • 書類選考のみの場合 
    内申点が100%
  • 面接・小論文を課す場合
    内申点50%程度
  • 学力試験のみの入試の場合
    内申点0%

学校によって重視するポイントが異なるため、志望校の入試要項を早めに確認し、志望校に合わせた対策を行っていきましょう

まだ受験校が決まっていない方は、内申点の状況から受験校を絞るのも1つの手段です。

内申書(調査書)に記載される内容は?

内申書(調査書)に記載される内容は?

内申書には内申点だけでなく、出席状況や教師からの評価といった生徒の総合的な評価が記載されます。

【内申書に記載される項目】

  • 氏名などの基本情報
  • 出欠の記録
  • 各教科の学習の記録(評定)
  • 総合的な学習の時間の記録
  • 活動の記録(生徒会・委員会・学校行事・部活動・その他)
  • 行動の記録

内申書は受験校に提出する重要な書類なので、どのような内容が記載されているか詳しく見ていきましょう。

氏名などの基本情報

氏名や性別といった、生徒の基本情報が記載されます。

出欠の記録

内申書には欠席日数と欠席理由を記載する箇所も設けられています。

出欠記録を内申書に記載しない地域もありますが、やむを得ない事情以外の欠席が目立つ生徒は、教師の所見欄や特記事項の欄に出欠状況を記入する場合もあるので注意しましょう。

不登校などの事情で出席日数が不安な生徒は、保健室登校やフリースクールなどを利用して出席日数を増やすこともできます。

各教科の学習の記録(評定)

次に、中学9教科の成績が5段階で内申点として記載されます。

内申点を記載する学年は都道府県によって異なり、以下は千葉県をイメージした例です。

【千葉県の内申点をイメージした例】

学年国語社会数学理科音楽美術保健
体育
技術
家庭
英語
第1学年444333334
第2学年453333434
第3学年543334535

また、地域によっては教科の評定だけでなく、観点別評価も併せて記載されます。

総合的な学習の時間の記録

「総合的な学習の時間」は、生徒が自主的に課題を見つけ、学んだり考えたりしながら課題解決の力を育成することを目的とした探究学習の授業です。

総合的な学習の時間の記録は、内申点と同様に「知能・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で評価されます。

活動の記録(生徒会・委員会・学校行事・部活動・その他)

部活動や生徒会活動、学校行事での生徒の取り組みが記載される箇所です。

行動の記録

中学校生活の日常的な行動や態度に対しての評価を記載される箇所です。

地域によって内容が異なり、自主性など定められた観点で評価する場合や、担任教諭が文章で評価を記述する場合があります。

内申点・内申書の評価を上げる6つのポイント

内申点・内申書の評価を上げる6つのポイント

内申点・内申書が高校入試の合否に与える影響を解説しましたが、「内申点や内申書の評価はどうすれば上がるの?」といった疑問に思った方もいるのではないでしょうか。

そこで、ここでは内申点・内申書の評価を上げる6つのポイントをそれぞれ解説します。

  1. 定期テストの点数
  2. 課題・提出物の取り組み
  3. 授業態度・学習態度
  4. 出欠状況
  5. 部活動や生徒会活動などの課外活動
  6. 英検・漢検などの検定試験

1.定期テストの点数

定期テストの点数は直接教科の評定に関わるポイントです。

定期テストの対策は、テスト範囲に的を絞って学習を行います。

学校で配布する問題集から類題が出題される場合、わからない問題を残さないよう問題集で演習を繰り返しましょう。

また、実技4教科の内申点も高校入試で評価の対象になるため、定期テストの点数はどの教科も無視できません

テスト週間だけで万全の対策をするのは難しい場合もあります。そのため、日頃からコツコツと学習に取り組むことが大切です。

トライのオンライン個別指導塾なら定期テスト対策から入試対策まで様々なコースから選べる

定期テストの点数を上げるには、基礎から応用まで網羅的に対応できる力が必要です。

土台となる基礎が固まっていないと、応用問題や受験レベルの問題で戦うのも難しいでしょう。

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参照:オンラインの個別指導ならトライのオンライン個別指導塾

トライのオンライン個別指導塾では、定期テスト対策から高校受験対策まで、生徒の成績や目標に合ったコースを提供しています。

トライのオンライン個別指導塾の中学生向けコースは、以下の通りです。

  • 公立・私立高校受験対策コース
  • 中高一貫校サポートコース
  • 定期テスト/内申点対策コース
  • 推薦入試対策コース など

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2.課題・提出物の取り組み

定期テストの点数だけでなく、日々の課題や提出物も内申点の評価対象となります。

課題に丁寧に取り組んでいれば学習意欲を評価してもらえることもあり、苦手科目でもやれることをきちんとやることが大切です。

トライのオンライン個別指導塾では、必要に応じて担当教師が学校の課題や提出物のチェックなど、自宅学習のサポートにも対応します。

自宅学習に不安や苦手意識がある場合は、お気軽にご相談ください。

3.授業態度・学習態度

定期テストで高得点を取れていても、授業中の私語や居眠りなど授業態度が良くなければ評価は下がってしまいます。

一方、授業に集中して取り組み、積極的に発言するなど一生懸命な姿勢を示すことが学校の先生からの評価アップにつながります。

テストの点数とは別に、日頃の様子から判断するので授業にも気を抜かず取り組みましょう

4.出欠状況

内申書には欠席や遅刻も記載されます。

中学校での欠席・遅刻日数が多いことで、高校入学後も頻繁に欠席・遅刻をする可能性があると判断されても仕方がありません。

そのため、やむを得ない理由以外での遅刻や欠席は可能な限り避けましょう

不登校などの事情で出席日数が不安な場合は、保健室登校やフリースクール等を活用することで、出席日数を増やすことが可能です。

なお、病気やケガといったやむを得ない事情は考慮してもらえることもあるため、診断書を提出のうえで相談しましょう。

5.部活動や生徒会活動などの課外活動

部活動や生徒会活動といった課外活動に取り組む様子も内申書に記載されます。

課外活動の実績が直接合否に関わるかは受験形式によって異なりますが、推薦入試や強豪校のスポーツ推薦で受験する場合は評価が上がる可能性があります。

ボランティア活動に関しても内申点アップにつながるわけではありませんが、面接試験で自分をアピールする材料になるので積極的に参加すると良いでしょう。

6.英検・漢検などの検定試験

英検・漢検・数検といった検定試験が、各教科の内申点に直接影響を与えることはほとんどありません。

ただし、私立高校の入試では加点を設けていることもあるため、3級以上(中学卒業程度レベル)を目標に挑戦してみることをおすすめします。

なお、高校や受験形式によっては評価されないこともあるので、試験勉強を始める前に受験要項を確認しておくと良いでしょう。

まとめ

今回は内申点・内申書の役割と高校入試に与える影響について解説しました。

【内申点・内申書の役割】

  • 内申点
    ⇒ 9教科の成績が5段階で点数化され、受験形式によっては高校受験の合否を決める判断材料になる
  • 内申書
    ⇒ 内申点や生活態度などが記載され、受験校の教師が合否を決める判断材料になる

【内申点・内申書の評価を上げる6つのポイント】

  • 定期テストで高得点を取る
  • 提出物を期限内に出す
  • 授業に積極的に取り組む
  • やむを得ない事情を除いて遅刻・欠席をしない
  • 課外活動にも取り組む
  • 検定試験にも挑戦する

一般入試の場合、学力試験の点数だけでなく内申点も加味して合否を判断するので、内申点が合否に与える影響は無視できるものではありません。

都道府県によっては中1~中3までの内申点を入試に使用する地域もあるため、3年間を通して学習の継続が求められます。

また、日頃の学習態度なども内申書に反映されるので、日々の授業にしっかり集中して取り組みましょう。

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