「通塾を検討しているものの、塾選びの基準がわからない」
「個別指導塾にはどのようなメリットやデメリットがあるのか知りたい」
「個別指導塾と集団塾の違いを知りたい」
個別指導塾とは、講師1人が1人の生徒または2~8人程度の少人数に対して教える指導方法です。
一方、集団塾は、10人程度~数十人の生徒に対して1人の講師が授業を行います。
個別指導塾と集団塾で、指導方法が異なるのはもちろん、同じ指導方法を採用していても、塾によってカリキュラムの組み方やサポート体制はさまざまです。
そのため、お子さまの通塾を検討しているものの、どの塾を選べばよいのか迷っている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、個別指導塾を検討している保護者の方に向けて、メリットとデメリットを解説します。
集団塾や家庭教師に向いている子どもの特徴についても解説
しているため、塾選びでお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
個別指導塾を利用する5つのメリット
個別指導塾を利用するメリットは次の5つです。
- 子どもの学力とペースに合わせて学習できる
- 苦手を克服できる環境が整っている
- 目的・進路に合った学習ができる
- 授業日程を柔軟に調整できる
- 講師にわかるまで何度でも相談できる
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
1.子どもの学力とペースに合わせて学習できる
個別指導塾の大きな強みは、子どもの学力やペースに合わせたカリキュラムで学習できることです。
集団塾では、学力向上や受験対策などの目標を達成するために、塾が決めたカリキュラムや進度に従って授業が行われます。
その点、個別指導塾は子どもの学力や性格、得意・不得意などに合わせてオリジナルのカリキュラムで進められるのが特徴です。
そのため、「得意な教科は先取り学習をする」「苦手な教科は時間をかけて丁寧に学習する」など、最適な方法で学習を進められる
でしょう。
2.苦手を克服できる環境が整っている
苦手を克服しやすい環境が整っているのも、個別指導塾のメリットの一つです。集団塾は授業を受けている集団のペースに沿って授業が進むため、苦手な単元やわからない問題があってもそのまま次に進んでしまう可能性があります。
一方の個別指導塾は、講師に1対1で教わる時間があることから、つまずいたところで立ち止まってわかるまで講師から指導を受けられるのが魅力といえるでしょう。
また、自分に合った講師と学習を進められるのも、個別指導塾の魅力
です。子どもの性格に合わせて相性の良い講師を選んでくれる個別指導塾もあるため、信頼関係を築きやすく、わからない部分を気軽に質問できるでしょう。
3.目的・進路に合った学習ができる
通塾の目的や進路に合った学習ができるのも、個別指導塾のメリットです。集団塾は全体指導が中心のため、個別の細かな対応が難しいですが、個別指導では子どもの志望校や学習状況に応じて最適なカリキュラムで学習できます。
また、受験のノウハウがある個別指導塾なら、過去問の分析から出題傾向を把握し、細かな試験対策を行ってくれます
。教科ごとの配点や頻出問題を熟知した講師陣が、合格に向けて最適な学習プランを提案してくれるでしょう。
4.授業日程を柔軟に調整できる
授業の日程を柔軟に調整しやすいのも、個別指導塾のメリットです。集団塾は基本的に決まった曜日、時間に授業が行われるため、予定がある場合は欠席しなくてはなりません。
一方、個別指導塾は授業のスケジュールを柔軟に調整できる場合が多く、習い事や部活動などが忙しくても、無理なく通えるでしょう。
また、保護者の方が仕事で遅くなる日や、家族の予定が入った場合も、個別指導塾なら授業日の変更が可能です。子どもの学校生活や家庭の都合とバランスを取りながら、ストレスなく学習を進められる
でしょう。
個別教室のトライでは柔軟なスケジュールで無理なく学習できる
参照:《公式》個別教室のトライ – 完全マンツーマンの個別指導塾・学習塾
個別教室のトライでは、予定に合わせてスケジュールを自由に決められます。自分に都合の良い日程で受講日時を決められるため、部活動との両立や塾の併用にも柔軟に対応可能です。
また、前開校日までに申請すれば、無料で授業の振替ができます。急な予定変更があっても授業を休むことなく、自分のペースで通塾できる
でしょう。
5.講師にわかるまで何度でも相談できる
わからない部分を理解できるまで繰り返し相談できるのも、個別指導塾のメリットといえます。
個別指導塾は、講師から1対1で教わる時間があるため信頼関係を築きやすく、わからない部分を気軽に質問できます。理解できるまで丁寧に教えてもらうことで疑問が解消され、自信を持って学習を進められるでしょう。
また、個別指導塾は「大人数の中で学習するのが苦手」「周りが気になって学習に集中できない」といった悩みを抱える子どもにもおすすめです。集団塾に比べて一緒に授業を受ける生徒数が少ないため、集中しやすい
環境だといえます。
個別指導塾を利用する3つのデメリット
ここまでメリットについて見てきましたが、個別指導塾を選ぶ際は、次のようなデメリットについても知っておくことが大切です。
- 他の生徒との競争意識が生まれにくい
- 集団塾と比べて料金設定が高い
- 成績や意欲が講師との相性に左右されやすい
それぞれのデメリットについて以下で詳しく解説します。
1.他の生徒との競争意識が生まれにくい
個別指導塾のデメリットとしてまず挙げられるのが、他の生徒との競争が生まれないという点です。
個別指導塾の特長である柔軟性は、一人ひとりのペースに合わせた学習を可能にする一方で、他の生徒との競争や比較があまり起こりません。
そのため、明確な目標や動機がなければモチベーションが下がり、思うように学習がはかどらない可能性も考えられるでしょう。
こうした状況を避けるためには、「〇〇高校に合格する」「数学を〇点アップする」など、なるべく具体的に目標を設定することが大切です。
明確な目標や動機があれば、個別指導塾の柔軟性を活かして積極的に学習を進められる
でしょう。
2.集団塾と比べて料金設定が高い
集団塾に比べて授業料が高い傾向にあるのも、個別指導塾のデメリットの一つです。
個別指導塾は講師1人が1人または少人数の生徒を指導するため、集団塾に比べて人手が必要な分、授業料が高くなりがちです。
通塾にかかる1ヶ月あたりの費用の目安(週1×4回)を学年ごとにまとめました。
個別指導塾 | 集団塾 | |
小学生 | 25,000~50,000円 | 15,000~40,000円 |
中学生 | 35,000~70,000円 | 20,000~50,000円 |
高校生 | 40,000~80,000円 | 30,000~50,000円 |
どの学年においても、集団塾より個別指導塾の授業料が1~3万円程度高くなっています。
ただし、ここで示した費用は一例であり、実際の費用はカリキュラムや受講教科数などによって異なるため、資料請求や問い合わせで詳細を確認するのがおすすめです。
塾を選ぶ際は費用だけでなく、教育方針や指導内容、得られる効果など、さまざまな要素から総合的に判断するようにしましょう。
3.成績や意欲が講師との相性に左右されやすい
個別指導塾は、子どもと講師の相性が成績や意欲に影響を及ぼす可能性がある点にも注意する必要があります。個別指導塾は講師と子どもの距離が近く、きめ細やかな指導やサポートを受けられるのが大きな利点です。
その反面、講師との相性が悪いと、次のような問題が発生するリスクがあります。
- 学習のモチベーションが下がる
- 成績が伸び悩む
- 学習自体が嫌いになる
こうした状況を避けるために、子どものことを第一に考え、目標達成のために最適な方法を提案してくれる講師かどうかを見極める
ようにしましょう。
どの授業形式を選ぶべき?向いている子どもの特徴や費用
個別指導や集団授業など、さまざまな授業形式がある中で、子どもに合うものを選ぶのはなかなか難しいものです。
ここでは、個別指導塾・集団塾・家庭教師・オンライン家庭教師の4つの形式について、向いている子どもの特徴や費用を比較しました。
それぞれの違いは次のとおりです。
4つの形式はそれぞれ特徴が異なるため、子どもに合っているかを多角的に比較検討する必要があります。
塾選びでお困りの方は、ぜひ以下の詳細も参考にしてみてください。
個別指導塾│マンツーマンまたは少人数の指導で手厚いサポートを受けられる
個別指導塾に向いている子どもの特徴は、次のとおりです。
- 自分に合ったカリキュラムでコツコツ学習を進めたい
- 周囲の目を気にせず集中して学習したい
- わからないことはその場で質問したい
- 基礎固めや苦手科目に重点的に取り組みたい
個別指導塾は、集団塾と比べて講師からの指導が手厚く、丁寧な説明やサポートを受けられます。
また、授業中にわからない部分を質問しやすく、その場で疑問を解消できるため「わかったつもり」にならず、しっかりと理解を深められるでしょう。
個別指導塾の通塾にかかる1ヵ月の費用目安は、次のとおりです。
学年 | 費用目安(週1×4回) |
小学生 | 25,000~50,000円 |
中学生 | 35,000~70,000円 |
高校生 | 40,000~80,000円 |
子ども一人ひとりに合わせて丁寧な指導を行う分、個別指導塾の授業料は集団塾より高い傾向にあります。
費用と指導効果、そしてご家庭の予算を考慮しながら検討すれば、納得のいく塾選びができる
でしょう。
個別指導塾を選ぶ際の重要ポイント
個別指導塾を選ぶ際のポイントは、次の3つです。
- サポート体制の充実度
- 講師の合格実績・指導実績
- 目的・習熟度に合った指導を受けられるか
サポート体制が充実していると安心して学習を進められるため、入塾後に不安や悩みを抱えるリスクが減ります。
以下のようなサポートがあると、安心して学習に専念できるでしょう。
・授業以外にも学習サポートがある
・授業日程の変更が可能
・定期的な面談でカリキュラムを細かく調整してもらえる
・受験や進路の相談に親身に対応してもらえる
また、講師と接する時間が長い個別指導塾は、講師の指導力が子どもの学力向上に大きく影響します。
そのため、合格実績や指導実績などを確認し、子どもの学力向上が期待できそうな講師を選ぶとよいでしょう。
子どもの目的や習熟度に合ったカリキュラムや教材が用意されているかも、個別指導塾を選ぶうえで大切なポイントの一つです。
具体的に以下の点を確認しておくと、子どものニーズに合った指導を受けやすくなります。
- 志望校対策や定期テスト対策を実施してくれるか
- 先取り学習に対応しているか
- 苦手科目を重点的に学習することは可能か
- 宿題の量は適切か
公式サイトでわからない部分については資料請求をしたり、体験授業に参加したりして確認
し、最適な個別指導塾を選びましょう。
個別教室のトライは完全1対1の個別指導塾
参照:《公式》個別教室のトライ – 完全マンツーマンの個別指導塾・学習塾
個別教室のトライは、講師が1人の生徒のみを指導する完全1対1の個別指導塾です。
丁寧な指導を受けられるだけでなく、わからない部分を気軽に質問しやすい環境で着実に学力を伸ばせます。
また、トライでは多数の登録講師から子どもに合う講師が選ばれる
ため、モチベーションを向上・維持する効果も期待できるでしょう。
集団塾│他の生徒から刺激を受けながら学習できる
集団塾に向いている子どもの特徴は、次のとおりです。
- 自主性・自立性がある
- 周りと切磋琢磨できる
- 負けず嫌いで向上心がある
集団塾の大きな特長として、周囲との競争によって刺激を得られる点が挙げられます。そのため、競争心や向上心がある子どもにとって、同じ目標に向かって頑張る仲間の存在は強い味方でありライバルにもなるでしょう。
一方、内向的な子どもや、大勢の前だと緊張してしまう子どもには、集団塾はあまり向いていません。集団の中でもわからない部分を積極的に質問できるタイプの子どもであれば、環境を活かして自分を高めていけるでしょう。
集団塾の通塾にかかる1ヵ月の費用目安は、次のとおりです。
学年 | 費用目安(週1×4回) |
小学生 | 15,000~40,000円 |
中学生 | 20,000~50,000円 |
高校生 | 30,000~50,000円 |
集団塾は、講師1人が一度に教える生徒数が多い分、個別指導塾に比べて授業料が抑えられる
傾向にあります。
ただし、これはあくまで目安であり、塾の規模やカリキュラムなどによって料金は異なるため、詳細な費用については資料請求などを行い確認しておきましょう。
家庭教師│自宅にいながら自分のペースでじっくり学習できる
家庭教師に向いている子どもの特徴は、次のとおりです。
- 他の生徒と一緒に学習するのが落ち着かない
- 部活動や習い事で忙しい
- 学校の授業についていくのが難しい
- 自分のペースでじっくり学習したい
- 学習習慣をつけたい
- 基礎からしっかりと勉強したい
家庭教師は、教師を自宅に招いて1対1で指導を受ける授業形式です。
自宅学習のほうが集中できる子どもや、自分のペースでコツコツ学習を進めたい子ども、勉強が苦手な子どもに向いています。
また、家庭教師は時間の融通が効きやすいため、学校生活や習い事で忙しい子どもでも無理なく続けられるでしょう。
家庭教師にかかる1ヵ月の費用目安は、次のとおりです。
学年 | 費用目安(週1×4回) |
小学生 | 10,000~80,000円 |
中学生 | 12,000~80,000円 |
高校生 | 12,000~80,000円 |
家庭教師は、講師の質や利用目的、地域などによって費用に大きな差がある
点に注意しましょう。
オンライン家庭教師│全国から自分に合った教師を選べる
オンライン家庭教師に向いている子ども・ご家庭の特徴は、次のとおりです。
- 家庭教師よりも費用を抑えたい
- 自宅に呼べる家庭教師が少ない
- 自宅や学校の近くに通える・通いやすい塾がない
- 部活動や習い事で忙しい
オンライン家庭教師は、自宅にいながら教師からマンツーマンの指導を受けられるサービスです。物理的な制約がないため、全国各地の教師から指導を受けられるほか、通塾が難しい子どもでも自宅で無理なく続けられます。
また、対面式の家庭教師と比べて授業料を抑えられるのも、オンライン家庭教師のメリットの一つです。
ただし、周囲に他の生徒がおらず、教師とオンラインでコミュニケーションを取る必要があることから、子どもの自主性も大切です。志望校や目標を明確に決めることで授業のモチベーションを保ったり、教師との相性が悪くないか定期的に確認したりすることをおすすめします。
オンライン家庭教師にかかる1ヵ月の費用目安を以下にまとめました。
学年 | 費用目安(週1×4回) |
小学生 | 10,000~52,000円 |
中学生 | 10,000~60,000円 |
高校生 | 12,000~80,000円 |
オンライン家庭教師も、対面式の家庭教師のように、教師の質や利用目的などによって授業料に差がある点は同じです。
ただし、オンラインでやり取りするため、講師の交通費などが発生することなく、対面式の家庭教師に比べて費用を抑えられる
でしょう。
まとめ
本記事では、個別指導塾を検討している保護者の方に向けて、他の指導方法と比較しながらメリット・デメリットを解説しました。
記事内で紹介した個別指導塾のメリットとデメリットは、次のとおりです。
・子どもの学力とペースに合わせて学習できる
・苦手を克服できる環境が整っている
・目的・進路に合った学習ができる
・授業日程を柔軟に調整できる
・講師にわかるまで何度でも相談できる
・他の生徒との競争意識が生まれにくい
・集団塾と比べて料金設定が高い
・成績や意欲が講師との相性に左右されやすい
個別指導塾を検討する際は、メリットだけでなくデメリットについてもしっかりと理解する
必要があります。
そのうえで、お子さまの学力や目的、性格、ご家庭の予算に合った塾を選べば、無理なく効率的に学力を向上させられるでしょう。