「通信制高校を検討しているものの、大学進学率が気になる」
「通信制高校は全日制・定時制高校に比べて大学進学が不利になるのではないか」
大学への進学を目指す方にとって、通信制高校の大学進学率を不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
結論として、通信制高校を卒業したからといって大学進学が不利になることはありません。とはいえ、志望大学への進学を叶えるためには十分な対策が必要です。
この記事では、通信制高校の大学進学率や大学進学を実現するためのポイントを、実際のデータを用いながら解説します。
この記事の目次
通信制高校から大学進学できる?難しいと言われる理由とは
通信制高校から大学に進学できるか、不安を感じている方は多いのではないでしょうか。ここでは、通信制高校の実際の大学進学率や「大学進学が難しい」と言われる理由を解説します。
- 通信制高校から大学進学することは可能
- 通信制高校の大学進学率は24.1%
- 通信制高校からの大学進学が難しいと言われる理由
以下、順番に見ていきましょう。
通信制高校から大学進学することは可能
冒頭でもお伝えしたとおり、通信制高校からでも大学進学は十分可能です。
通信制高校では全日制高校と同様に、卒業すると高校の卒業資格が得られます。高校卒業資格があれば出願資格(大学に出願するために必要な条件)を満たせるため、問題なく受験できます。
とはいえ「全日制高校に比べて、通信制高校は学力面で不利になるのでは」と不安に感じる方もいるでしょう。しかし全日制・通信制にかかわらず、希望の大学に合格できるかは学習環境や本人の努力によって決まります。
通信制高校だからといって、志望校に合格できない、進学できないということはないため、過度な不安や心配を抱く必要はありません。
通信制高校出身だと大学進学に不利になる?
通信制高校出身だからといって大学進学で不利になることは一切ありません。
学力試験の点数のみで合否が判定される一般選抜のみならず、総合型選抜・学校推薦型選抜においても出身校によって評価が変わることはありません。ただし、「学校推薦型選抜」の指定校制は大学側が指定する高校の生徒のみ出願できるため、自分の通っている通信制高校に枠がなければ出願できない点に注意が必要です。
学校推薦型選抜を視野に入れている場合は、指定校制推薦の枠が豊富な通信制高校を選ぶ
ことをおすすめします。
通信制高校の大学進学率は24.1%
文部科学省がまとめた「学校基本調査」によると、令和4年度の通信制高校卒業者の大学進学率(短期大学を含む)は24.1%
です。全日制・定時制高校の令和4年度の大学進学率(短期大学を含む)は60.8%のため、通信制高校のほうが大学進学率が低いことがわかります。
とはいえ、通信制高校に通う学生はそもそも大学進学を目指しておらず、就職など他の進路を選ぶ方も多いのが実態です。通信制高校は自分のライフスタイルに応じて学習を進められるため、働きながら通う方や、スポーツや芸能活動と並行している方もいます。
こういった背景から、そもそも受験指導を行っていない通信制高校も多いです。
以上の理由により、全日制・定時制高校と通信制高校の大学進学率に2倍以上の差が出ていると考えられます。
通信制高校からの大学進学が難しいと言われる理由
通信制高校ではさまざまな学生に配慮し基礎レベルの授業が行われるため、授業のみで大学受験対策をするには不十分な場合があります。
また、通信制高校では、規定の日数を満たせば毎日通学しなくても卒業できます。わからない部分を直接教師に聞けず、学習を進めにくいと感じることもあるかもしれません。全日制高校に比べると、通信制高校は大学進学を目指す仲間に出会いにくい点も「大学進学が難しい」と言われる理由の一つです。
ただし、通信制高校の選び方や学生生活の過ごし方によっては、志望大学の合格可能性を高められます。
次項では、通信制高校から大学へ進学するためのポイントを解説します。
通信制高校から大学進学を叶えるポイント
前述のとおり、通信制高校出身だからといって大学受験で不利にはならないものの、全日制高校に比べると大学進学率が低いのも事実です。そのため、大学進学を叶えるためには次のような対策が重要です。
- 大学進学に強い通信制高校を選ぶ
- 塾・予備校を利用する
- 受験準備・対策を早めに始める
- 模試を活用する
- 学校推薦型選抜・総合型選抜を利用する
以下でそれぞれ詳しく解説します。
大学進学に強い通信制高校を選ぶ
大学進学を目指すなら、大学進学に強い通信制高校を選びましょう。通信制高校の学習形態は学校によってさまざまな特色があり、カリキュラム内容やサポート体制も異なります。
大学進学に力を入れている通信制高校なら、受験対策用のカリキュラムやコースが設置されていることが多く、受験準備や対策を進めやすいでしょう。
また、大学進学に強い通信制高校は受験の不安や悩みに対するサポート体制も整っており、安心して学習できる環境が整っているのもメリットの一つです。
通信制高校サポート校の利用もおすすめ
大学進学を目指すなら、通信制高校サポート校の利用もおすすめ
です。通信制高校サポート校とは、通信制高校に通う生徒を学習面・生活面・精神面でサポートする教育機関のことをいいます。
通信制高校は自宅学習がメインのため、大学進学を目指す場合は、入試から逆算して自分で学習計画を立て、最後までやり切る力が必要不可欠です。決まった時間割がないからこそ、計画通りに学習を進めるのが難しいケースも少なくありません。
通信制高校サポート校を利用することで、卒業に向けた学習や学校生活のサポートに加え、大学進学に向けても支援を受けられます。
高い大学進学率・合格実績を誇るトライ式高等学院
トライ式高等学院は、通信制高校サポート校として通信制高校にプラスしたサポートを行っています。大きな強みは、「家庭教師のトライ」で長年にわたり培ってきた受験対策のノウハウと受験のプロによるマンツーマン授業によって大学合格を目指せること。
一般的な通信制高校の大学進学率が24.1%なのに対し、トライ式高等学院は69.8%の進学率を誇ります。
最適な受験戦略の立案やオーダーメイドの学習カリキュラム作成によって、効率よく合格を目指せます。
塾・予備校を利用する
大学受験に必要な学習・対策をするためには、塾や予備校を利用するのも選択肢の一つです。
前述のとおり、通信制高校はさまざまな学生に配慮し基礎レベルの授業が行われることが多いため、独学で受験対策をカバーするには限界があります。
通信制高校は登校機会が少なく、不明点をすぐに聞けないことが多くありますが、塾や予備校に通えばわからない部分もすぐに解消でき、スムーズに学習を進められます。
受験準備・対策を早めに始める
受験直前になって焦らないよう、大学進学を決めたら早い段階から志望校や入試形式を決め、学習スケジュールを立てましょう。
通信制高校は全日制・定時制高校のように時間割が決まっていないため、時間の融通が利きやすいのが特徴です。毎日登校する必要もないため、登下校にかかる時間も受験対策時間に充てられるでしょう。
このように、時間を有効活用することで着実に大学合格へと近づきます。
大学受験に有利な資格を取得するのも◎
大学によっては、特定の資格を保有していることで有利になる
ケースがあります。
たとえば、上智大学の「学部学科試験・共通テスト併用方式」では、外国語外部検定試験(TOEFL・英検®など)の結果をもとに、大学入学共通テスト外国語の点数に追加点が加算されます。
その他、資格保有者は特別な受験方式を受験することができたり、合否判定で優遇されたり、当日に試験を受けなくても資格の取得級やスコアが得点に換算されたりする大学もあります。
大学や学部、受験方式などによって求められる資格が異なるため、志望大学の募集要項を確認しておきましょう。
模試を活用する
自分の実力を全国レベルで把握するためには、模試の活用がおすすめです。
通信制高校によっては大学進学を希望しない生徒も多く、スクーリング(登校)が年1回しかない場合もあります。そのため全日制・定時制高校よりも他の生徒との関わりが少なく、自分の実力を客観的に把握したり、他の受験生は今どんな勉強をしているのか知ったりすることが難しいこともあるでしょう。
その点、模試の成績表には各科目の得点はもちろん、全国偏差値や順位、志望校の合格可能性評価も記載されています。
自分の苦手な科目や分野が明らかになることで強化すべきポイントがわかり、その後の学習計画も立てやすくなります。
学校推薦型選抜・総合型選抜を利用する
全日制高校と同様に、通信制高校からでも学校推薦型選抜・総合型選抜の利用が可能です。
学校推薦型選抜のうち、指定校推薦は校内選考を突破できれば高い確率で合格できるため、志望校に指定校推薦枠がある場合は、積極的に活用できるよう準備しておくと良いでしょう。
公募型の学校推薦型選抜や総合型選抜は、学力だけでなく受験者を総合的に評価した上で合否が決まるため、これまでの活動実績や特技を活かして合格を目指せます。
通信制高校によっては、部活動や委員会が盛んではない場合もあるでしょう。しかし、通信制高校は自由に使える時間が多いからこそ、地域のボランティアや資格取得などの課外活動に時間を充てることができます。
活動実績や特技がなくても、積極的に動くことで総合型選抜に向けた自己PRのポイントを作りやすくなります。
トライ式高等学院は学校推薦型選抜・総合型選抜を含む全ての受験形式に対応
通信制高校サポート校「トライ式高等学院」では、学力向上に必要な授業はもちろん、総合型選抜・学校推薦型選抜の対策にも対応しています。
推薦系入試で求められるエントリーシートや小論文、面接の対策もできる
ため、しっかり準備した上で受験に臨めます。さらに活動実績や資格取得も見据えた進路アドバイスにより、最短ルートでの志望校合格を目指せるのも、トライ式高等学院ならではの強みです。
2024年度入試では、難関国立・私立大をはじめ2,658名が大学合格を勝ち取っています。
モチベーションを維持する工夫を取り入れる
前述のとおり、通信制高校は全日制・定時制高校に比べて大学進学率が低く、進学を目指す仲間に出会いにくいことがあります。そのような状況でもモチベーションを維持できるよう、さまざまな工夫を取り入れてみましょう。
モチベーションを維持する方法として、下記のような例が挙げられます。
- 「〇日までに問題集を〇ページ進める」といった短期的な目標を定める
- 「ここまで終わったらお菓子を食べる」など、自分へのご褒美を設定してみる
- SNSで受験仲間を作り、励まし合う
- 「受験が終わったらやりたいこと」をリスト化する
- 図書館や自習室など、いつもと違う場所で勉強する
自分に合うモチベーションアップの方法を見つけ、ぜひ実践してみてください。
大学進学に強い通信制高校を選ぶポイント
前項で解説したとおり、志望校合格を目指すなら大学進学に強い通信制高校を選ぶことが重要です。大学進学に強い通信制高校を選ぶ際に重視すべきポイントは、次のとおりです。
- 進学実績・合格実績
- 大学進学・受験サポートの充実度
- 大学進学に向けて学習できるカリキュラム・コースの有無
以下でそれぞれ詳しく解説します。
進学実績・合格実績
豊富な進学実績・合格実績がある通信制高校を選べば、これまでの指導実績にもとづいた指導を受けられます。また、受験情報にも精通しているケースが多く、大学進学に向けた準備や対策を効率良く進められるのがメリットです。
志望大学が決まっている場合、その大学への合格実績があるかどうかも確認しておきましょう。
大学進学・受験サポートの充実度
大学進学や受験に向けたサポートが充実している通信制高校なら、志望校の決定から入試形式の選択、学習スケジュールの立案まで支援を受けられます。
その結果、大学進学に必要な準備・対策をスムーズに進められるでしょう。
トライ式高等学院は大学進学・受験をあらゆる面からサポート
トライ式高等学院では、キャンパス長との進路面談にて一人ひとりの進路に合わせたオーダーメイドの受験戦略をご提案
します。
講師による授業はすべてマンツーマンで行うため、自分のペースで学習を進められるのも大きな強みです。苦手克服や過去問対策をはじめ、あらゆる面における大学進学・受験のサポートを受けることで、志望校合格を目指せます。
大学進学に向けて学習できるカリキュラム・コースの有無
大学受験に特化したカリキュラムやコースがある通信制高校を選ぶことで、大学受験に必要な学習が可能です。一人ひとりの志望校に合わせて受験勉強をサポートする体制があれば、効率良く合格を目指せます。
推薦系入試も視野に入れている場合、総合型選抜・学校推薦型選抜の対策にも対応している通信制高校を選ぶと良いでしょう。
まとめ
通信制高校出身だからといって、大学進学で不利になることはありません。全日制・定時制高校と同様に、卒業すると高校の卒業資格が得られるため、問題なく大学受験が可能です。
ポイントは以下の3つです。
- 通信制高校の大学進学率は24.1%だが、そもそも大学進学を希望していない生徒も多い
- 通信制高校では基礎レベルの授業が行われるため、授業のみで大学受験対策をするには不十分な場合がある
- 志望大学への合格を目指すなら、通信制高校サポート校の利用がおすすめ
通信制高校は時間的な制約が少ないからこそ、受験勉強に多くの時間を充てられるメリットがあります。早い段階から受験準備や対策を開始し、無理のないスケジュールで学習を進めましょう。