「通信制高校ってどのようなところ?」
「通信制高校を卒業するのに必要なことは?」
「通信制高校に通うメリットは?」
通信制高校では、全日制・定時制高校とは異なる学び方で卒業を目指せます。自分のペースで学習を進めやすい、時間に融通が利くため仕事や諸活動と両立しやすいなど、さまざまなメリットがあります。
そこで本記事では、通信制高校の特徴や卒業要件、メリットを詳しく解説します。通信制高校への進学を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
通信制高校とは?
通信制高校では、全日制・定時制高校とは異なる仕組みで卒業に向けて学習します。ここでは、通信制高校ならではの学習方法を解説します。
- 通信制高校とは?全日制・定時制との違い
- 通信制高校の入学・卒業時期
- 通信制高校サポート校の利用でスムーズに卒業できる
通信制高校がどのような学校なのか知りたい方は、ぜひチェックしてください。
通信制高校とは?全日制・定時制との違い
通信制・全日制、定時制の各高校には特徴があり、ライフスタイルや学習スタイルに合わせて選ぶことができます。以下の表に、通信制高校、全日制高校、定時制高校の違いをまとめました。
通信制 | 全日制 | 定時制 | |
登校頻度 | 年間約20日(学校によって異なる) | 週5日 | 週5日(1日4時間程度) |
授業形態 | 自宅学習+スクーリング(登校) | 対面授業 | 対面授業 |
在籍期間 | 3年以上 | 3年以上 | 3~4年以上 |
学習制度 | 単位制 | 学年制 | 学年制 |
学歴 | 高校卒業 | 高校卒業 | 高校卒業 |
通信制高校は全日制・定時制高校に比べて自由度が高く、自分のペースで学習を進められるのが特徴です。ただし、高い自己管理能力が求められるため、学習習慣の確立や、サポート体制の充実した学校選びが重要となります。
通信制高校の入学・卒業時期
通信制高校は、全日制・定時制高校と比べると柔軟な学習システムを提供しています。そのため、入学や卒業の時期にも以下のような特徴があります。
●入学時期
私立の通信制高校では、年間を通じて入学や転入、編入を受け入れています。公立の通信制高校では、4月と10月に入学や転入、編入を受け入れていることが多いです。
そのため、通信制高校は転入・編入したい生徒や、高校を中途退学した生徒、働きながら学びたい社会人などにとっても、学びをスタートさせやすいでしょう。
なお、入学や転入、編入の時期や条件は学校によって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
●卒業時期
多くの通信制高校では、3月と9月に卒業式が行われます。進学や就職に合わせて3月に卒業する生徒が多いですが、卒業要件を満たしていれば9月に卒業することも可能
です。
後に詳しく解説しますが、通信制高校では卒業要件として「36ヵ月以上の在籍」
が必要とされています。そのため、卒業に必要な単位を取得していても、3年以上の在籍が必要です。
また、学習進度や単位の取得状況によっては卒業に4年以上かかる場合があります。
通信制高校の入試はどのように行われる?
多くの通信制高校では学力試験を課さず、書類選考や面接で合否が決まります。入試の主な流れは以下のとおりです。
- 出願書類の提出(願書、調査書、健康診断書など)
- 書類選考
- 面接
- 合格発表
通信制高校では、不登校経験者や高校中退者など、多様な背景を持つ生徒を受け入れる学校が多い
です。そのため学力より、志望理由、転編入の動機、学習意欲、将来の目標などを確認される傾向にあります。
入試内容は学校によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
通信制高校サポート校の利用でスムーズに卒業できる
通信制高校サポート校は、通信制高校の生徒を対象にしたサポートを実施する学校のことで、通信制高校のカリキュラムに沿った学習サポートを提供しています。サポート校の主なサービス内容は以下のとおりです。
- 個別指導が受けられる
- 担任とカウンセラーによるカウンセリング・メンタルサポートがある
- 行事や部活動などのイベントに参加できる
- 進路指導を受けられる
通信制高校サポート校を利用することで、円滑に高校を卒業できるよう、精神面・学習面ともにサポートを受けられます。
精神面では、前向きな学習をサポートするカウンセリングや、体調や諸事情によって学校に通えなくなった際にサポートを受けられるでしょう。
学習面においても、個別指導を通してレポート作成のサポートや苦手単元のフォローなど、さまざまなサポートを受けられます。行事や部活動を通して、社会性を育んだり友人との思い出を作れることも魅力です。
精神面・学習面の両面でサポートを受けながら、学習に対するモチベーションを高めることで、大学・専門学校への進学や就職など、目標とする進路に向けて着実に力をつけることができます。
通信制高校の卒業要件
通信制高校を卒業するためには、いくつかの重要な要件を満たす必要があります。
- 36ヶ月以上の在籍
- 74単位以上の取得
- 30単位時間以上の特別活動
以下に、それぞれの卒業要件を詳しく解説します。
36ヶ月以上の在籍
通信制高校では、卒業するために36ヶ月以上の在籍が必要です。
ただし、1年間で取得できる単位数には上限があり、多くの場合は35~40単位程度です。短期間で上限以上の単位を取得することはできないため、3年間を通して計画的に学習を進める必要があります。
ただし、単位取得のペースによっては、卒業までに3年以上かかることもある
ため注意が必要です。
編入・転入の場合、条件を満たせば以前在籍していた高校の在籍期間が加算されます。そのため、編入・転入の場合でも合計3年で卒業を目指すことが可能です。
74単位以上の取得
通信制高校の卒業に必要な単位数は、全日制・定時制高校と同じく74単位以上です。単位は、以下の3つの方法で取得します。
- スクーリング(面接指導)への出席
- レポート(課題)の提出と合格
- テスト(単位認定試験)の合格
それぞれの方法の詳細は、後の見出しで詳しく解説します。
転入・編入の場合、条件を満たせば以前在籍していた高校で取得した単位が加算されます。
30単位時間以上の特別活動
通信制高校では、30単位時間以上の特別活動も卒業要件の一つです。特別活動とは、ホームルーム活動、生徒会活動、学校行事などを指します。
文部科学省では、特別活動について以下のように定義しています。
望ましい集団活動を通して、心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図り、集団の一員としてよりよい生活を築こうとする自主的、実践的な態度を育てるとともに、人間としての在り方生き方についての自覚を深め、自己を生かす能力を養う。
通信制高校は自宅学習が中心ですが、特別活動の時間を通して、心身の成長や個性、社会性を育みます。
通信制高校で単位を取得するには?学習の仕組みを解説
先に述べたとおり、通信制高校では主に3つの方法を通じて学習に取り組み、単位を取得します。
- スクーリング(面接指導)
- レポート(添削指導)
- テスト(単位認定試験)
各学校で、スクーリング、レポート、テストの割合や実施方法は異なるため、自分に合った学習スタイルを選べる学校を選ぶことが大切です。以下では、それぞれの学習方法を詳しく解説します。
スクーリング(面接指導)
スクーリングは、通学して直接指導を受ける授業のことです。各教科・科目の授業や、実験・実習などが行われます。
スクーリングの日数や時間は、学校や科目によって異なります。年に数日間まとめて行われる場合もあれば、定期的に実施される場合もあるので、各学校に確認してみてください。
レポート(添削指導)
レポートは、各教科・科目の課題に取り組み、提出する学習方法です。学校から送られてくる教材やインターネット上の教材をもとに、生徒が自宅で課題を完成させます。
提出されたレポートは教員が添削・評価します。レポートの提出は郵送やインターネット上での提出など、学校によってさまざまです。
テスト(単位認定試験)
テストは、各教科・科目の単位認定試験のことです。スクーリングやレポートで学習した内容について、理解度を測るために行われます。
テストは学校で実施されるのが一般的です。
通信制高校に通学する3つのメリット
ここまで通信制高校の特徴や学習方法を詳しく説明してきました。
全日制・定時制高校と学習方法が異なる通信制高校は、以下のようなメリットがあります。
- 自分のペースで勉強できる
- 時間に融通が利く
- 個別指導やサポートが充実している学校もある
通信制高校は、夢や目標がはっきりしている人や通学に不安を感じている人にとって魅力的な選択肢です。メリットを把握したうえで、自分に合っているか検討してみてください。
1.自分のペースで勉強できる
最大のメリットは、自分のペースで学習を進められ、無理なく高校卒業を目指せる点です。
通信制高校では、毎日通学する必要がありません。レポートや自宅学習が中心となるため、自分の生活スタイルに合わせてカリキュラムを組めます。
自分の得意科目や苦手科目に応じて学習の進度も調整できるため、無理なく学習を進め卒業を目指せるでしょう。
2.時間に融通が利く
通信制高校は毎日の通学が必須ではなく、時間の融通が利くのが特徴です。
そのため、以下のような方でも卒業に向けて学習しやすいでしょう。
●働きながら学びたい方
アルバイトや仕事をしながら学ぶことができます。また、スポーツや芸能活動などで夢を追いかける方にとっても、時間を有効に使える環境です。
●資格取得など他の勉強と両立したい方
資格取得に向けた勉強を並行して行うなど、将来のキャリアや目標に向けた勉強と両立しやすいです。
●健康面に心配がある方
起立性調節障害などが原因で朝起きるのが難しい場合でも、自分の体調に合わせて学習を進めることができます。
通信制高校に通学することで、必要な学習をしながら卒業に必要な単位を取得できるでしょう。
3.個別指導やサポートが充実している学校もある
通信制高校の中には、個別指導や充実したサポート体制を提供している学校もあります。
個別カリキュラムの作成、一人ひとりの学習進捗管理、教員による質問対応など、生徒の状況に合わせたきめ細やかな指導を受けられるでしょう。
学習面や生活面で不安を抱えている方も、安心して高校卒業を目指せます。
トライ式高等学院では一人ひとりの状況に合わせた丁寧なサポートを実施
参考:通信制高校で大学進学|通信制高校・サポート校のトライ式高等学院
トライ式高等学院は、通信制高校の生徒を対象にしたサポート校です。一人ひとりの状況に合わせた丁寧なサポートを提供しています。
●多様なコースと受講スタイル
生徒一人ひとりの進路や状況に合わせて選べる、「特進科」「進学科」の2つのコースがあり、「通学」「在宅」「オンライン」の3つの受講スタイルをいつでも切り替えることができます。登校頻度や登校時間、一週間の時間割なども全て自由なので、体調などに合わせて無理なく卒業を目指せます。
●一人ひとりに合わせた大学受験対策が可能
トライ式高等学院では、高校卒業はもちろん、その先の進路を見据えて一人ひとりに合わせた大学受験サポートを行っています。一般受験・総合型選抜・学校推薦型選抜などすべての受験形式に対応しており、志望校合格に向けてサポートします。
●不登校の方でも自分のペースで卒業を目指せる
トライ式高等学院では在宅型でも授業を受けられるので、体調が悪く家から出るのが難しいお子さまでも安心して入学いただけます。カウンセラーが自宅まで訪問し、少しずつ登校の日数を増やせるようフォローいたします。
トライ式高等学院の卒業率は99.5%
。通信制高校での学習が不安な方も、無理なく卒業を目指すことができます。「通信制高校での学習が不安」という方は、ぜひご検討ください。
通信制高校に関するよくある質問
最後に、通信制高校に関するよくある質問とその回答を紹介します。
- Q.通信制高校に進学する際のデメリット・注意点は?
- Q.通信制高校で高卒資格を取得できる?
- Q.通信制高校から大学進学はできる?
通信制高校への不安点がある方は、ぜひ解消しておきましょう。
Q.通信制高校に進学する際のデメリット・注意点は?
通信制高校には先述の通りさまざまなメリットがありますが、以下のようなデメリットや注意点もあります。
●自己管理が必要である
通信制高校では、授業の予習・復習、レポート課題の作成など、自分で学習計画を立て、実行していく必要があります。計画的に学習を進められない場合、単位取得が難しくなることがある
ので注意が必要です。
●孤独を感じやすい
通信制高校は毎日の通学が必須ではないため、教員や他の生徒と直接会う機会が少なくなります。そのため、孤独を感じたり、学習意欲が低下したりしてしまう場合があります。
ただし、以上のようなデメリットや注意点は、通信制高校サポート校を利用すると解消できる場合があります。
通信制高校サポート校の「トライ式高等学院」では、個別指導や受験対策など、生徒一人ひとりに合わせたサポートを受けられます。
また、全国123ヶ所のキャンパスごとに、参加自由なサークル活動や部活動、学校行事が行われるなど生徒同士の交流の機会も多数設けています。
通信制高校での学習や学校生活に不安がある方は、通信制高校サポート校の利用を検討すると良いでしょう。
Q.通信制高校で高卒資格を取得できる?
通信制高校でも全日制・定時制高校と同様に、高校卒業資格を取得できます。正式な学歴として「高卒」と認められ、大学入学資格が得られたり、就職活動に有利になったりします。
なお、高卒認定試験(旧大学入学資格検定)に合格すると「高卒認定」は受けられますが、学歴は「中卒」のままです。
そのため就職や進学など、「高卒」の学歴が必要となる場合は、通信制高校で高校卒業資格を取得することをおすすめします。
Q.通信制高校から大学進学はできる?
通信制高校からでも大学進学は可能です。ただし、通信制高校のカリキュラムだけでは受験対策が難しい場合があります。
大学進学を検討している場合には、受験対策ができる通信制高校や通信制高校サポート校を利用するのが良い
でしょう。また、予備校に通って専門的な受験指導を受けるのも一つの方法です。
高い大学進学率・合格実績を誇るトライ式高等学院では大学受験対策も可能
参考:通信制高校で大学進学|通信制高校・サポート校のトライ式高等学院
「トライ式高等学院」は、高校卒業サポートに加えて大学受験サポートも行う通信制高校サポート校です。
一般的な通信制高校の大学進学率が24.1%程度であるのに対し、通信制高校サポート校である「トライ式高等学院」の進学率は69.7%と高い水準を誇っています
。
参照:
学校基本調査 / 令和5年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校 卒業後の状況調査 卒業後の状況調査票(高等学校 通信制)
オープンキャンパス受付中!不登校からの大学進学を目指すならトライ|通信制高校・サポート校のトライ式高等学院
その秘密は、「家庭教師のトライ」で長年培ってきた受験指導のノウハウ。プロの教師陣が生徒一人ひとりに合わせた受験対策を行います。
通信制高校の学習と並行して効率的に受験対策を進めることができるため、大学進学、そして志望校合格が叶います。
まとめ
通信制高校は、全日制・定時制高校とは異なる学び方で卒業を目指せる高校です。
今回紹介した、通信制高校のメリットは以下のとおりです。
- 自分のペースで勉強できる
- 時間に融通が利く
- 個別指導やサポートが充実している学校もある
一方、通信制高校のデメリットは、以下のとおりです。
- 自己管理が必要である
- 孤独を感じやすい
通信制高校は、状況や目的に合わせて選ぶことが大切
です。自分に合った通信制高校や通信制高校サポート校を選び、自分のペースで学習を進めながら卒業を目指しましょう。