「中学受験を乗り越えて中高一貫校に入学したけれど、授業の進度が速くてついていくのがやっと」
そんな声もよく聞くように、中高一貫校の授業は学習内容が高度で進度も速いため、授業についていくだけでも必死になってしまうことも少なくありません。
特に、中学2年生の終わり〜中学3年生の夏頃から高校の内容を先取りして学習することも多く、中高一貫校特有の授業スピードについていけるか不安を感じる生徒は多いでしょう。
そんな中高一貫校生が大学受験に向けて塾に通う場合、具体的にいつ頃から通い始めるのが良いのでしょうか?
本記事では、中高一貫校生が塾に通うべき状況とそのタイミング、通塾のメリットや選び方のポイント、注意点などを詳しく解説
します。
いつから塾に通えばいいのか見極められるよう、ぜひ最後までご一読ください。
この記事の目次
中高一貫校の生徒が大学受験に向けて塾に通うべき3つのパターン!通うならいつから?
中高一貫校に通う子どもが以下の3つのパターンに該当する場合、大学受験に向けて塾を活用することをおすすめします。
- 学校の授業についていけない場合
- 学校の授業では大学受験対策が不十分な場合
- 難関大学を目指す場合
それぞれのパターンについて、いつ頃から塾に通うのが良いのか見ていきましょう。
パターン①学校の授業についていけない場合
中高一貫校の授業は、進度が速いのが特徴です。そのスピード感についていけずに、理解が追いつかない生徒も少なくありません。
特に、中学2年生の終わり〜中学3年生の夏頃から高校の内容を先取りして学習する学校もあるため、学年の途中で授業の難易度が一気に上がることも。
学校の定期テストの結果が芳しくない、宿題を終わらせるのに苦戦しているなど、学習についていけていない兆候が見られたら、早めに通塾を開始することをおすすめします。
授業で遅れが生じるとその後の学習に影響が出ることもあるため、そのような場合は躊躇せずにできるだけ早いタイミングで通塾を検討しましょう。
英語・数学の遅れは早めに対策をすると◎
英語と数学は積み重ねが大切な科目です。苦手意識を持ったまま放置すると取り返しがつかなくなってしまう可能性があります。
英語の文法や単語、数学の基礎的な計算や考え方など、土台となる部分の理解が不十分だと、後に学習する分野の理解も難しくなるでしょう。
そのため、英語や数学の授業についていけないと感じたら、早めに対策することが大切
です。
早めに通塾を開始して苦手な部分を克服できれば、授業に遅れることなく着実に学力を伸ばせます。
パターン②学校の授業では大学受験対策が不十分な場合
学校の授業だけでは、志望校合格に必要な学力をつけるのは難しいと感じる中高一貫校生も多いでしょう。
そのような場合は、志望校に焦点を当てた対策を行う手段として、塾の活用がおすすめです。
大学受験対策で塾を利用する場合は、中学3年生〜高校1年生くらいから通い始めると良い
でしょう。
この時期から塾に通えば、中学の総復習を入念に行いつつ、志望校に向けて基礎から応用まで段階的に学習を進められます。
また、演習や過去問などの本格的な受験対策も、早めにスタートできるのがポイント
です。
学校の授業内容を十分に理解したうえで受験勉強を本格化させたいと考えている場合は、早い段階から塾を利用することを検討しましょう。
パターン③難関大学を目指す場合
国公立大学や難関私立大学を志望する場合、高い学力が求められます。医学部受験ともなれば、その倍率の高さから、一段と高いレベルの受験勉強が求められるでしょう。
特に医学部は、合格者の中に浪人生が多いことが文部科学省の調査で明らかになっています。
受験生のレベルが高いことを踏まえると、学校の授業だけでなく、塾を活用して受験対策を行うのがおすすめです。
参照:「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査の結果速報について」文部科学省
難関大学や医学部を目指す中高一貫校生の中には、中学1年生から塾に通い始める人もいます。
早い段階から通塾を開始できると、志望校合格に向けて良いスタートダッシュを切れる
でしょう。
中学1年生から基礎固めに取り組み、ライバルより早く応用問題や過去問への取り組みを本格化できれば、受験を有利に進められます。
中高一貫校に通う子どもの塾選びのポイント
いざ塾に通うことを決めても、数ある塾の中からどこを選べば良いのか迷ってしまいますよね。
ここからは、中高一貫校生の塾選びで押さえるべき3つのポイントを解説します。
- 中高一貫校生向けの授業をしてくれるか
- 学力に合った指導を受けられるか
- 目的・目標に合っているか
それぞれのポイントを理解し、子どもの学力を伸ばす塾を見つけましょう。
1.中高一貫校生向けの授業をしてくれるか
中高一貫校に通う子どもの塾選びでは、中高一貫校生向けの授業を行っているかどうかを確認することが大切です。
中高一貫校は、一般的な中学校や高校と比べて授業進度が速く、難易度の高い内容を扱うこともあります。
たとえば、数学では中高一貫校用の教材が用いられ、代数と幾何に分けて系統的に学ぶことが多く、公立中学とは異なるカリキュラムになっています。
そのため、通常の塾のコースではカリキュラムが合わない可能性も。
中高一貫校生向けの授業を行う塾では、難易度の高い問題の対策や学校独自の傾向を持つ定期テストの対策など、きめ細やかな指導を期待できます。
また、個別指導の場合、学校の傾向だけでなく生徒一人ひとりの学力や理解度に合わせた教材を使用することも可能です。
中高一貫校の傾向を踏まえた授業を行う塾を選ぶことで、より効果的に学習を進められる
でしょう。
トライのオンライン個別指導塾では「中高一貫校サポート」コースで学習できる
参照:中学生のオンライン個別指導プラン – トライのオンライン個別指導塾
トライのオンライン個別指導塾は、中高一貫校生専用の「中高一貫校サポートコース」を提供しています。
中高一貫校特有の傾向に対応した定期テスト対策や内申点対策から、大学受験の指導にいたるまで、幅広い学習サポートが可能です。
個別指導ならではの双方向型指導で、生徒の理解度や特性に合わせた指導を行います。
さらに、オンライン指導のため全国から生徒のニーズに特化した先生を選べることもメリットのひとつ
です。
また、教材の自由度も高く、授業の変更や教師の交代に関しても柔軟に対応しているため、生徒や保護者のご要望にしっかりとお応えできます。
2.学力に合った授業を受けられるか
子どもの学力に合わせた授業を行ってくれるかも、塾選びの重要なポイントです。
適切なレベルの問題に取り組むことで、子どもは「できる」という達成感を味わうことができ、学習意欲や自信を高めることにもつながります。
一方、学力に合わない授業では、勉強に対してストレスを感じてしまうことも。簡単すぎる授業では物足りなさを感じ、難しすぎると挫折感を抱えてしまいます。
したがって、より高い学習効果を得るには個々の学力に合った授業を受けることが不可欠です。
学力に合った授業を受けることで、学習意欲や自信だけでなく、実力も着実に伸ばせるでしょう。
3.目的・目標に合っているか
塾を選ぶ際、通塾の目的・目標をはっきりさせましょう。目的・目標が明確になっていれば、おのずと選ぶべき塾が把握できます。
例えば、学校の定期テスト対策を重視する場合、在籍している中高一貫校のカリキュラムに精通した塾がおすすめです。
難関大学を志望している場合は、ハイレベルな受験対策に対応している塾を選ぶのが良いでしょう。
目的・目標を明確に持つことは、通塾のモチベーション維持にもつながります。
何のために塾に通うのかを考え、目的や目標に合った授業を展開している塾を選ぶことが大切です。
中高一貫校生が塾に通う6つのメリット
ここでは、中高一貫校生が塾に通うメリットを6つ紹介します。
- 早い時期から大学受験対策ができる
- 授業の遅れを取り戻せる
- 苦手分野・単元を克服できる
- 新しい環境で刺激を受けられる
- 勉強に集中できる環境を得られる
- 効率の良い学習法・スケジュールで勉強できる
学校の授業だけでは難しいことも、塾のサポートを受けることで実現できるようになるでしょう。
1.早い時期から大学受験対策ができる
学校での受験対策が始まっていなくても、塾に通うことで中学生など早い段階から受験対策を開始できます。
学校法人 河合塾が2023年に行った「新課程入試と受験勉強に関する意識調査」によると、大学入試に向けて勉強を始めている高校生の割合は1年生で17.6%、2年生で37.4%、3年生で88.1%でした。
しかし、中高一貫校に通う場合、中学生の段階から大学受験に目を向けていることもあるでしょう。
中高一貫校生は高校受験が不要なため、早期から大学受験の準備を始める余裕があります。
加えて、中高一貫校の教育カリキュラムは進度が速いため、生徒は早い段階で高校レベルの学習を行います。
たとえば、中学3年生の段階で通常なら高校1年生の単元である数学ⅠAを学ぶ学校も多いです。
中学生の頃から少しずつ受験勉強を行い基礎を固めておけば、高校生になってからの本格的な受験勉強にもスムーズに取り組めるでしょう
2.授業の遅れを取り戻せる
塾に通うことで、授業で理解が追いついていなくても、その遅れを取り戻すことができます。
中高一貫校は授業の進度が速い傾向があり、理解に時間がかかる生徒は授業についていくのが難しくなりがちです。
授業に遅れてしまうと、後の学習内容の理解も難しくなり、結果としてその科目や単元に苦手意識を持ってしまうことも。
そのため、授業に遅れてしまった場合や徐々に理解が追いつかないと感じている場合は、塾を活用してサポートを受けましょう。
特に中高一貫校生向けのコースがある塾では、学校の進度やカリキュラムに合わせた教材や一人ひとりの理解度に合わせた指導によって、効率よく学習の遅れを取り戻せます。
3.苦手分野・単元を克服できる
苦手分野や苦手単元が多い場合も、塾に通うことで効率的に克服できるでしょう。
中高一貫校は授業内容が難しいうえに進度も速いため、苦手な教科や単元ができることも珍しくありません。
学校の授業や自習だけで苦手分野を克服するのは難しいもの。そこで塾を利用することで、苦手分野を効率的に克服することが可能です。
特に個別指導塾なら、個々の状況に合わせて指導を受けられるため、苦手分野を集中的に学習し、克服することができます。
学校の授業でわからなかったことも教師に質問しやすいでしょう。
苦手科目や単元の克服は自信にもつながるため、学習意欲を高めることにもつながります。
4.新しい環境で刺激を受けられる
中高一貫校では、同じ環境で同じ生徒や教員と長期間過ごすため、周囲からの刺激を受けにくく、学習意欲が低下する可能性があります。
そのため、塾を利用して新しい環境で勉強することがおすすめです。塾は、いつもと違う環境で勉強できる絶好の機会です。
また、塾では大学受験に向けてモチベーションの高い教師や生徒とも出会えます。
教師との二人三脚で目標に向かって頑張れたり受験情報に詳しい教師に出会えたりなど、大学受験に向けて漠然としたイメージしか持てていない場合でも、周囲から刺激をうけ、前向きに取り組めるようになるでしょう。
5.勉強に集中できる環境を得られる
勉強に集中できる環境を確保できることも、塾を利用することで得られるメリットのひとつです。
自宅にはテレビやゲーム、インターネットといった多くの誘惑があり、勉強への集中を妨げる原因となっています。
また、学校の教室や自習室では、友人とつい話してしまうこともあるでしょう。
一方、塾の教室や自習室には勉強に集中できる環境が整備されています。
また、同じ志を持つ仲間と机に向かえば、自然と集中力が高まりやる気も湧いてくるはずです。
ただし、管理が行き届いていない塾の場合かえって集中できなくなってしまうこともあるので、見学や体験授業の際には教室や自習室の様子もしっかりチェックしておきましょう。
6.効率の良い学習法・スケジュールで勉強できる
塾では質の良い授業を受けられるだけでなく、効果的な学習法やスケジュールを教えてもらうことも可能です。
中高一貫校生は入学から卒業までの6年間、難易度が高く進度が速い学校の授業を受け続ける必要があります。
そのため、自分に合った学習方法を早めに見つけ、学習の質を高めることは、スムーズに授業についていくために欠かせません。
また、学校の授業や日々の宿題に加え、大学受験対策まで考えると、自力でスケジュールを管理するのが難しくなることも考えられます。
塾では学校の授業や志望校、学力を考慮し、最適な学習スケジュールを組むサポートを行います。
なかでも個別指導塾では、苦手な分野や単元が出て進行が遅れたり志望校に変更があったりした場合、都度柔軟に調整できます。
塾からのサポートを受けることで、目標に向けた学習を効率的に進められるでしょう。
トライのオンライン個別指導塾では教育プランナーが受験対策をサポート
トライのオンライン個別指導塾では、教師とは別に教育プランナーが担任としてつき、生徒の学習スケジュール決めや進路や志望校に関するサポートを随時行っています。
担当の教師とも情報を共有しながら生徒一人ひとりに合わせた柔軟な指導を行うため、効率よく学力を伸ばすことが可能です。
また、教師に直接伝えにくい要望や教師の交代要望なども気軽に相談できます。
教育プランナーは豊富なノウハウを活かし、中高一貫校生の学習・進路をトータルでサポートしてくれる心強い存在
です。
中高一貫校生が塾に通う際の注意点
- トータルでかかる費用が予算内か確認する
- 部活動や習い事、学校の授業と両立できるか確認する
メリットが大きい分、費用や子どもの心身への負担にも十分配慮しなければいけません。
ここからは、中高一貫校生が塾に通う際の注意点を詳しく解説します。
トータルでかかる費用が予算内か確認する
中高一貫校に通う生徒は、学費だけでもかなりの出費になる場合もあるでしょう。そこに塾の費用が加わるとなると、家計への負担は小さくありません。
授業料が手頃であっても受講必須の講習費や入塾金、教材料、管理費などが高い場合があります。
そのため、授業料に加えてその他の費用や講習に関してもあらかじめ確認しておきましょう。
中学1年生から塾に通うとなれば、トータルの費用はかなりの額になります。
月3万円の塾に6年間通った場合、授業料だけで216万円。講習代などを加えれば300万円近くになることも珍しくありません。
そのため、授業料以外の費用も含めて把握して無理のない範囲で通塾プランを立てると良い
でしょう。
部活動や習い事、学校の授業と両立できるか確認する
中高一貫校生は学校の授業の予習や復習、宿題などで忙しい傾向があります。部活動や習い事がある場合は、さらに忙しくなるでしょう。
そのため、部活動や習い事、学校の授業と塾を両立できるかを子どもとしっかり話し合い確認しておく必要があります。
過度なスケジュールは子どもの心身に負担をかけ、学習効果を下げてしまうかもしれません。
学校の授業や部活動、習い事のことを考慮し、無理なく通える塾を選ぶことをおすすめ
します。
オンライン家庭教師なら通塾不要・柔軟なスケジュールで無理なく続けやすい
オンライン家庭教師では、自宅にパソコンがあればいつでもどこでも授業が受けられます。通塾の必要がないので、効率的に勉強を進められるでしょう。
また、一人ひとりに合わせた柔軟なスケジュール調整が可能なのもポイント。学校行事や体調不良などで急遽予定が変わっても、授業日程を調整できるので安心です。
通塾にかかる時間的・体力的な負担を軽減でき、自分のペースで無理なく受験対策を進められるオンライン家庭教師
は、忙しい中高一貫校生にぴったりの学習スタイルだといえるでしょう。
まとめ
中高一貫校生が塾に通い始めるべきタイミングは人それぞれですが、早ければ早いほど良いことに間違いありません。
特に、学校の授業についていけてない、または難関大学や医学部を目指している場合はできるだけ早く通塾を開始することをおすすめします。
通塾により、中高一貫校生が得られるメリットは以下のとおりです。
- 早い時期から大学受験対策ができる
- 授業の遅れを取り戻せる
- 苦手分野・単元を克服できる
- 新しい環境・仲間から刺激を受けられる
- 勉強に集中できる環境を得られる
- 効率の良い学習法・スケジュールで勉強できる
また、塾を選ぶ際は中高一貫校生向けのコースがあるか、子どもの学力や目標に合った指導が受けられるかの確認も必要
です。
子どもの目標実現に向けて、現状を正確に把握し、最適な塾を選べるように準備しておきましょう。