1976年創業の能開センターは、大阪中央地域をはじめ、南大阪と奈良、和歌山を中心に展開している中学受験塾です。教室は大阪からスタートし、学びの輪を広げ、現在は高校受験や大学受験にも対応しながら18府県に100校以上の教室を構えています。今回は能開センターでなかなか成績が上がらずクラス落ちしてしまいそうな場合の原因と対策についてご紹介します。
能開センターの特徴について
能開センターはどのような塾なのでしょうか。その特徴について詳しく見ていきましょう。
自ら考えて解決策を導く授業を展開
能開センターでは創業時からの教育理念として、「志を高く持ち、自ら学び、自ら考え、自らの判断で行動できる人材の育成」を掲げています。新しい時代を生きていくお子さまたちに求められているのは、答えが一つではない課題に対して、自ら考えて解決策を導く力だと言います。時代の変化に応じた新しい教育サービスを提供して、社会で活躍できる人材の育成に注力しているということです。
例えば日々の授業では、お子さまそれぞれの主体性を引き出すために、一つの意見に対してお子さまたちの意見や回答を積極的に聞き取るようにしています。能開センターではクラス全体で考えを巡らせ、物事の本質を見極め、答えを見出して社会を生き抜く力を育む、人間力重視の授業が展開されているようです。
クラス担任制のホームルームを実施
能開センターの授業の前後には、クラス担当者によるホームルームが開かれます。クラス担当者とはいわゆる学校の担任のような存在で、お子さまの学習をあらゆる面からサポートしてくれる存在です。ホームルームでの話題は、最先端の科学ニュース、親子のコミュニケーション、心構えなど多岐にわたります。お子さまたちが興味を惹く話題でやる気と集中力をうまく引き出し、限られた時間で最大の学習効果が上げられるように工夫しています。
「授業アンケート」の実施で質の高い“おもしろい”授業
能開センターでは毎年、お子さまと保護者様を対象に、定期的に授業アンケートが実施されます。これは先生一人ひとりの授業が「わかりやすいか」「楽しいか」「成績が上がるか」などの5項目について評価するもので、指摘や意見があった場合は先生への研修を実施するなど、寄せられた意見を速やかに反映させる体制が整っています。
能開センターの授業は学力を伸ばすだけでなく、「学ぶ楽しさ」が伝わる授業が追求されています。厳しさ、熱気、笑いのある授業を行うことで「学ぶことはおもしろい」と実感できると、新しいテーマや難題にチャレンジする気持ちが生まれるからです。そのため能開センターの先生方には、お子さまたちへの動機づけや読みやすい板書、聞き取りやすい発声、視線の配り方など、“型”としての授業研修も実施されています。クラス別に行われる授業担当者会議では一人ひとりのお子さまについての弱点を共有し、総合的に検討したベストな学習方法を提案するなど、チーム全体としてお子さまに向き合ってくれる点も能開センターの特徴です。
能開センターのクラス分けについて
能開センターのクラスは、地域や教室の規模によって大きく異なるため一概に述べることはできません。ここでは中でも一般的とされているクラス編成についてご紹介します。
受験総合講座(全校共通)
受験総合講座は全ての校舎で開講されている基幹講座で、「通常ゼミ」とも呼ばれています。3年生までは算数と国語、4年生からは理科と社会が加わり、志望校のレベルと学力のレベルによってクラスが設定されます。よりハイレベルな特訓系講座への参加資格を得るために基礎と基本を徹底して行う講座となっており、クラスや科目によって一部異なるものの、5年生を終えるまでに受験に必要な単元学習をしっかり完成させるのが特徴です。その後は6年生の夏休みまでに頻出単元の学習を繰り返し、9月から入試直前までは総合演習、重要単元・予想単元、予想問題の学習を並行して行うことで、総合的な学力アップを目指していきます。
受験総合講座(通常ゼミ)のクラス編成について
能開センターの通常ゼミは、大きく3クラスに分類されます。一番上のクラスがT2クラス、その次がT1クラス、そしてAクラスです。お子さまの数が最も多いのがT1クラスで、偏差値が50~56前後といわれています。
T2クラスは「最難関中学受験」
能開センターのT2クラスは、最難関中学への合格を目指すクラスです。発展レベルの学習をベースに、記述・論述・論証などの高難度な問題形式に取り組み、豊富な知識と深い思考力を養っていきます。
灘、東大寺、甲陽、四天王寺、洛南高附属、西大和などを目指すお子さまは、T2クラスで学ぶことが求められます。
T1クラスは「難関中学受験」
能開センターで最もボリュームゾーンとなっているクラスが、難関中学合格を目指すT1クラスです。T1クラスの授業では中学受験に必須の課題を練り上げながら、志望校の入試問題レベルを超える応用・発展問題にもチャレンジし、深い応用力と思考力を身につけていきます。
大阪星光、洛星、六甲、清風、高槻、大阪桐蔭、清風南海、同志社香里、関西学院、須磨学園、同志社、帝塚山、奈良学園などを目指すお子さまに向けたクラスです。
Aクラスは「有名中学受験」
能開センターのAクラスは、中学受験に必須のテーマについて基礎から応用レベルへと無理なく引き上げ、豊富な練習量によって確実に加点できるように定着させることを主眼としています。
明星、甲南、甲南女子、大阪女学院、プール学院、金蘭千里、開明、関大系列・立命館系列などを目指すお子さまに向けた授業が行われます。
能開センターではどのようにクラス分けが行われるか
能開センターのクラス分けは、主に3つの試験の結果を参考に行われます。前週の学習内容が出題範囲で、毎回授業のはじめに実施される「確認テスト」、学習内容をどれだけ理解しているかを確認する2ヶ月に1回の「到達度判定テスト」、中学受験に必要な基礎や基本が身についているかを確認できる「中学受験実力判定模試」です。この3つの試験を参考に、能開センターではクラス分けが行われています。
能開センターでクラス落ちしてしまう原因
能開センターでクラス落ちしてしまう原因は何でしょうか。ここで詳しく見ていきましょう。
能開センター独自の学習サイクルに乗れていない
能開センターには「わかる」から「できる」レベルに高めていくための、独自の学習サイクルが設けられています。授業は、導入(説明)→展開(演習)→定着(解説)のサイクルを繰り返して進められます。問題を一問解いて「わかった」と思ったとしても、解ける力がついたわけではありません。類題を繰り返し解くことで、はじめて学習の力がついてくるのです。
また、授業ではお子さまへ積極的に質問して、知識をアウトプットする訓練が行われます。この学習サイクルを理解した上で授業に取り組めば、より授業内容への理解を深められ、クラス落ちを回避できるのではないでしょうか。
テストが返却されても解き直しが不十分
能開センターではさまざまなテストが実施されますが、クラス落ちで悩んでいるお子さまはまず、「確認テスト」の見直し・解き直しがしっかりと行えていない可能性があります。「確認テスト」は毎回授業のはじめに、前回の学習内容を出題範囲にして行われるテストです。授業と一体化して行われるテストのため日々の学習目標が明確になり、学力をしっかりと伸ばすことができるようになっています。この「確認テスト」をまずはしっかりと自分のものにしていかないと、次のステップへはなかなか進めないでしょう。
能開センターでクラス落ちしないための対策
ここからは、能開センターでクラス落ちしないための対策を確認しましょう。
能開ダイアリーとパワーアップノートを活用する
能開センターには独自の学習サポートツールとして、「能開ダイアリー」と「パワーアップノート」を導入しています。能開ダイアリーは、学習の進め方を書いたり目標に向けた計画をまとめたり、「自分の意思で自分の計画を立てる」ことに役立てることができます。社会に出てからも必要とされる目標設定と、自己マネジメントの力を育むことができます。
パワーアップノートは、テストや授業のわからない部分や間違った問題ばかりを自分で記入していくノートです。パワーアップノートに整理して記入し、自分だけのオリジナル参考書を作り、同じ間違いを繰り返さないようにどこでつまずいたのか原因を掴むことができます。クラス落ちに悩んでいるお子さまは、むやみに新しいことに手を出すのではなく、まずは能開ダイアリーとパワーアップノートを使って学習を進めるようにしましょう。
テストの見直しを入念に行う
前述した「確認テスト」、また「到達度判定テスト」「中学受験実力判定模試」など、実施された模試の見直しを徹底的に行いましょう。能開センターの模試は、配布される解答・解説にも非常に力を入れています。お子さまが一人で復習できるように、やり直し順や、どれが自分に必要な問題かわかるようにまとめられているので、しっかりと見直すことでクラス落ちせず、学力アップも目指せることでしょう。
授業前後のフォローアップタイムや自習教室を活用する
能開センターでは、授業前後の質問はもちろん、希望者に設けられるフォローアップタイムで学習をサポートしてもらえます。毎週決まった曜日・時間に自習教室が開かれ、質問をするだけでなく、「なぜわからないのか」「なぜこのように解くのか」など、本当に理解できるまで徹底的に指導してくれます。宿題の進め方や復習の仕方なども個別に教えてもらえるので、クラス落ちに悩んでいたり、お子さまの勉強法に自信がなくなったりしている場合は、早めに相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
能開センターでのクラス落ちの原因と対策についてご紹介しました。ご家庭でのサポートが難しい場合は、個別指導塾や家庭教師という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。個別指導では、クラス落ちの要因となってしまっている苦手な科目や単元に対して、的確な学習方法を提案してくれるはずです。クラス落ちの経験をプラスに捉えていきましょう。