2025/02/14
2025/04/02

臨海セミナーで偏差値が上がらない?中学受験で偏差値を上げる対策

臨海セミナーで勉強をしているのに「全然、子どもの偏差値が上がらない…」と悩んでいる方もいることでしょう。偏差値はやみくもに勉強をしても上がらないばかりか、スランプに陥ってさらに下がってしまうことも珍しくありません。本記事では、臨海セミナーで「偏差値が上がらない」と感じている方へ、偏差値を上げる方法を解説します。なぜ偏差値が上がらないのかを把握し、具体的な対策をぜひチェックしてください。

臨海セミナーにおける偏差値の役割と確認方法

中学受験における偏差値の仕組み

臨海セミナーでの偏差値の役割を考えるにあたり、中学受験における偏差値の仕組みを知っておくと理解が進みやすくなります。偏差値の最も大きな特徴は、受験者同士の相対評価であるという点です。1つの試験において、全ての受験者の平均点が「偏差値50」となります。そして、自分自身の偏差値は「平均点から、どれだけ離れているか」によって計算されるのです。具体的には、偏差値50が平均点と同等、全受験者のちょうど真ん中のレベルに該当します。偏差値60以上は、成績が上位約16%に入っているということを示します。偏差値70以上は上位約2%のトップ層と言えるでしょう。なお、偏差値40を割り込んだ場合の成績は下位16%です。

臨海セミナーでの偏差値の確認方法

臨海セミナーに在籍しているお子さまの偏差値を確認するには、臨海セミナーで行われるさまざまな模試の成績を活用すると良いでしょう。臨海セミナーでは、在籍しているクラスによって適した模試を実施しています。例えば、6年生のVクラスやαクラスで実施されるのは中学受験合判模試や、合不合判定などです。6年生Zクラスの場合は一貫模試、公中検模試などを受験します。受ける模試は学年や時期によっても変わりますが、6年生ではおよそ1ヶ月に1~2度の模試があります。模試を受けると、しばらくして成績の状況が書かれた結果表を受け取ります。この結果表には、各教科の成績の他、偏差値が記載されています。

臨海セミナーでは偏差値を重視しているのか?

臨海セミナーでは、偏差値を重視している面もありますが、偏差値だけにとらわれた授業をしている、というわけではありません。偏差値は確かに、1つの指標です。一定の偏差値を超えると、難関校受験クラスに招待されることもあります。ただし通常の私立中学校受験クラスにおいては、偏差値ではなく塾内試験の成績でクラス分けが行われるため、偏差値だけで判断しているというわけではありません。

臨海セミナーで偏差値が上がらない原因5つ

宿題が終わっていない

臨海セミナーで偏差値が上がらない場合、まずは普段の授業で課されている宿題をお子さまがしっかり取り組めているか、確認してみてください。臨海セミナーでは、毎回の授業で宿題が出されます。しかし、宿題をどれだけ進めるかは、お子さまにほぼ任されている状態です。したがって中には、宿題を進めずに次の授業に臨んでしまうお子さまもいます。ただ臨海セミナーで出される宿題は、その週の単元に関して基礎力を固め、応用力をつけることにも役立つものです。宿題をやらなくても困らないからといって、しないままになってしまうと、模試に対応する応用力がつかず偏差値が上がらない原因となるでしょう。

応用力がついていない

模試の問題で正解を導き出すためには、応用力をつけておくことが欠かせません。基礎ができていても、応用力がついていない場合は偏差値がなかなか上がらない可能性があります。臨海セミナーで応用力をつけるには、前項のとおり宿題にしっかりと取り組んでおくことが大切です。また、臨海セミナーでは講師から副教材の提案があります。クラス別に、講師がおすすめする副教材を紹介してもらえ、注文すれば購入できる仕組みです。副教材は日頃のテキストの内容を超えて応用力をつけるためのものなので、自主的かつ積極的に取り組んでいない場合や、そもそも購入していない場合は、偏差値が上がりにくくなります。

苦手科目を避けている

苦手科目を避けて、得意科目を中心に勉強をしてしまうと、偏差値がなかなか上がらないため注意が必要です。苦手科目の勉強を避けるとその科目で点数が取れず、全体の偏差値が下がってしまうでしょう。偏差値は科目ごとにも算出されますが、中学受験の合否に関わるのはやはり全体の偏差値になるため、苦手科目を無視することはできません。点数が取れない科目は「捨てるべき科目」と考えているかもしれませんが、実は「点数の上げ幅が広い科目」であるとも言えます。偏差値が取れている科目があるのなら、その科目の学習は最低限に留めておき、苦手科目に時間をかけるほうが偏差値は上がりやすいのです。

周囲の生徒の学力(偏差値)が高い

偏差値は相対評価を点数化したものになるため、周囲の生徒の偏差値が高ければ、お子さまの偏差値が上がりにくくなります。先述のとおり、1回の試験における平均点が「偏差値50」です。例えば、平均点が70点のテストであれば、お子さまの点数が70点でも偏差値は50となります。お子さまなりに勉強をして点数が上がった場合も、周囲が同じように点数を上げてきた場合には、偏差値が上がりません。したがって偏差値に一喜一憂するのではなく、前回のテストに比べて点数が上がったか、下がったか、という観点からお子さまの学力の伸びを判断することも大切です。

臨海セミナーで偏差値を上げる方法

学習方法を講師と相談する

臨海セミナーで「偏差値が上がらない」と悩んでいる場合、まずは講師に学習方法を相談してみましょう。臨海セミナーでは、講師にお子さまの学習状況を相談できます。電話で問い合わせたり、直接訪問したりすれば、講師の見解を教えてもらえるでしょう。注意したいのは、保護者様の側から講師へ問い合わせをしない限り、なかなか積極的に学習のポイントを教えてもらえるものではないということです。集団塾では一人の講師で大勢のお子さまを見ているため、授業の進め方やサポートも一律のものになりがちです。個別のサポートを充実させたい場合は、一人ひとりに的確なアドバイスをくれる個別指導塾の利用を検討するのもおすすめです。

自習時間を効果的に利用する

臨海セミナーでは、授業時間外に教室で自習をすることが許可されています。自宅で勉強をしていても、なかなかはかどらないという場合は、自習時間を利用して塾で勉強を進めると効果的です。自宅での勉強は、決して悪いということではありません。しかし周囲に親や兄弟姉妹がいる、テレビの音がする、近くにおもちゃやゲーム機がある、などの理由でなかなか集中できないお子さまもいるのが現実でしょう。臨海セミナーで自習時間に学習を進めると、気が散る心配は少ないと言えます。授業のない曜日も、教室が空いていれば自習は可能なので、活用すると良いでしょう。

授業後の復習を重視する

偏差値を上げたい場合、ぜひ重視すると良いのが、授業後の復習です。授業で学んだことを記憶に定着させるには、時間が経ちすぎていない段階での復習が効果的と言えます。また授業で理解しきれなかった部分や、授業では理解できたと感じていたけれど実際には理解できていなかった部分が、復習をすることで洗い出されてくるでしょう。授業後の復習は、授業当日の夜と、翌日に行うと効果的です。臨海セミナーでは通常、単元の内容に応じた宿題が出されているので、復習を兼ねて宿題を進めると効率良く学習できます。

マンスリーテストで確実に点を取る

臨海セミナーにおいて、基礎の面で学力を上げるのに大変役立つのが、毎月実施されるマンスリーテストです。マンスリーテストの試験範囲は、直近1ヶ月のテキストの内容となっています。応用的な範囲は少なく、テキストに掲載されている基礎をしっかり理解できているかどうかが問われる内容です。一方、偏差値が出る模試の類は応用力が問われる問題が多いですが、応用問題が解けるようになるためには基礎をしっかりと押さえておく必要があります。したがっていきなり模試に対応するための応用問題を解くのではなく、まずマンスリーテストで点が取れるように学習をすると、基礎が固められ、応用力を上げられる可能性があるでしょう。

副教材に取り組む時間を増やす

模試で偏差値を上げるために重要なのは、出題量への対応です。問題を解くスピードを上げ、できるだけ多くの問題で正解を導き出すためには、臨海セミナーで推奨される副教材にたくさん取り組んでおくのがおすすめです。副教材でさまざまな問題に慣れておくと、模試でもスピード感をもって問題を解けるでしょう。とはいえ臨海セミナーでは基本的に、副教材に対するサポートがないことに注意が必要です。副教材は授業内で扱わないため、つまずいたときは保護者様が中心となって解き方を教えるなどのサポートをしなければなりません。学力面でのサポートが不安な場合は、細やかなところまでサポートを受けられる個別指導塾のほうが合っている可能性もあるでしょう。

子どものメンタルケアを重視する

5年生、6年生と学年が上がってくると、勉強面で保護者様がお子さまにやってあげられることはだんだん少なくなってきます。勉強を保護者様に見られることも、集中力を妨げる原因になりかねないため、つきっきりで見てあげることはおすすめできません。そのような中で保護者様ができることは、何よりもメンタルケアです。優しい言葉をかける、おいしいおやつを出してあげる、肩や背中にそっと手を添えるなど、お子さまを追い詰めたりプレッシャーをかけたりすることのないよう接すると、集中力が上がり、偏差値が上昇する可能性があります。

睡眠時間を確保する

効率の良い学習で偏差値を上げるには、睡眠時間の確保が欠かせません。睡眠中は脳が休んで翌日活動の準備をするほか、学習したことなどの記憶を整理し、まとめる、といった重要な作業も行われているのです。一方、睡眠不足は脳の活動を低下させるため、記憶が定着しません。つまり寝不足でいくら学習をしても身につかない可能性があります。夜はしっかりと眠り、効率良く学習を進めて偏差値を上げましょう。

まとめ

臨海セミナーで「偏差値が上がらない」と感じている場合も、短期間で一喜一憂しないことが大切です。偏差値は周囲のお子さまの点数に左右されやすいため、偏差値が上がらないことが、成績が上がっていないことを意味するわけではありません。お子さま自身の点数の推移にも注目しながら、周囲と差がつくような対策をとるのがおすすめです。苦手科目を克服したり、応用問題を解くスピードを上げたりすることで、偏差値アップを狙うと良いでしょう。臨海セミナーで偏差値を上げるには、保護者様からの学力サポートも欠かせませんが、忙しい毎日のなかでなかなか難しいという場合は、学力面、メンタルの両面でプロの講師による細やかなサポートが期待できる個別指導塾の利用も、ぜひご検討ください。

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